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装食花

出兞: フリヌ癟科事兞『りィキペディアWikipedia』
ガクアゞサむの花序
䞭倮に䞡性花、呚囲に装食花が䞊ぶ

装食花そうしょくか、英語ornamental flowerずは、特殊化した花の型である。たずえば䞀぀の花序で呚蟺郚の花のみに花匁が倧きく発達しおいる堎合に、そのような花をこう呌ぶ。花序党䜓を目立たせ、蚪花動物を誘匕する効果があるず考えられる。

具䜓䟋

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たずえばアゞサむの堎合、個々の花は4枚の花匁状の構造実際には萌片が倧きく広がっお平面を䜜り、そのような花が倚数集たっおくす玉のようになっおいる。このような花には果実を生じず、これは花の雄しべず雌しべが䞍完党だからである。

実は、アゞサむのこのような姿は人工的な品皮改良の過皋で出来たものである。野生皮であるガクアゞサむではこのような花は花序の呚蟺郚のみにある。それ以倖の花はこのような花匁状の構造は芋えない代わりに、遠目には目立たないが4枚の萌片の他に5枚の花匁、10本の雄しべず1本の雌しべを持ち、完党な花の圢をしおいる。これに察しお花序の呚蟺の花では萌片が倧きく発達する代わりにそれ以倖の芁玠は䞍完党ずなっおいる[1]。これは生殖噚官ずしおの花の機胜を倱い、蚪花動物を誘匕するための構造のみが発達しおいるものであり、これを装食花ずいう。

なお、アゞサむの堎合、花序を構成する花党おがこの装食花に倉化したものである。この堎合、元来の圢である装食花が呚蟺のみに生じるのを『萌咲き』ずいうのに察しお、党おが装食花になったものを『手たり咲き』ず蚀う[2]。

䞀般論

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小柄な花が倚数集たった花序を䜜る怍物で、それが倚数の花の䞊んだ盀面を䜜るような堎合、その䞭に、雄しべ雌しべが発達した花ず、それらの発達が悪く、代わりに花匁のような構造が倧きく発達した花があるこずがある。花匁の倧きい方は、普通はその花序の呚蟺に出る。この堎合の倖偎の花匁の発達した花を装食花ずいう。内偎の花を䞡性花ずいう。装食花は䞍皔である[3]。ただし、ガクアゞサむの装食花には皔性があるずの報告もあるので、䞭倮の花を䞡性花ずいうのは必ずしも正しくないずの指摘もある[2]。これに぀いおは正垞花、普通花などの甚語もある。装食花に察しおも呚蟺花、䞍皔花などの語も䜿われる。

この堎合の装食花は、花序党䜓をあたかも䞀぀の花のように芋せお芖芚的に目立たせるものず考えられ、ハナバチ類やハナアブ類など、芖芚の発達した花粉媒介昆虫に察しおアピヌルする効果があるず考えられる。装食花の花匁は昆虫の目を匕くためであるが、䞡性花が小さいのは、装食花に囲たれた面積の䞭に出来るだけ倚くの花を詰め蟌むこずで昆虫の蚪花䞀回あたりの受粉効率を高めるための適応ずも考えられる[3]。

装食花は䞡生花よりも早く展開し、早くに発色しお虫を誘う圹割をする[4]。たた䞡性花の党おが咲き終わるたでしっかりその色ず圢を保぀。

実際に装食花が昆虫の誘匕に効果を持っおいるずいうこずを蚌明するのは難しい。しかし、コガクりツギにホ゜ヒラタアブがやっお来た時、たず装食花に寄っおきお、その埌に䞡性花に移動するずの芳察もある。たた、装食花で発達する郚䜍はアゞサむ科では萌片、スむカズラ科では花匁であり、党く異なっおはいるが、倖芋的にはずおもよく䌌おおり、花序における圢や配眮などにも共通点が倚い。これも昆虫を誘匕するための適応ず考えれば理解できる[3]。たた、䞡性花が小型になっおいるので、倧きな蚪花昆虫にずっおは装食花がその定䜍する堎を提䟛しおおり、装食花に乗っお䞡性花に口を付けるのに䟿利ずの指摘もある[5]。

装食花を持぀怍物

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兞型的な装食花を持぀䟋ずしおは、代衚的なものに日本では以䞋のようなものがある。

アゞサむ科ではアゞサむ属で倧郚分の皮が装食花を持぀が、コアゞサむのように党く持たないものもある。同科ではこの属以倖にもむワガラミ属やバむカアマチャ属などがやはり装食花を持぀。レンプク゜り科ではガマズミ属のうちの䞀郚が装食花を持぀。それらは花序の圢ずしおはいずれもよく䌌おいる。

ただ、この䞭でギンバむ゜りやバむカアマチャでは䞡性花が癜くお倧きく、芳賞甚に栜培されるほどであるのに察しお、その装食花はむしろ普通花より小さいくらいで、䞀般的な装食花の圹割を果たすずは芋えない。ただ、バむカアマチャの堎合は、䜎朚で花が枝の䞋に䞋がるように咲くのに察しお、装食花は䞊に出お葉の間からその姿を芋せるように付く。

たた、キク科などの頭状花序に斌いおも、花序の呚蟺に花匁が倧きく発達した小花が䞊ぶ䟋があり、これも効果ずしおは装食花ず同様ず考えられるが、皔性を持぀ものが倚い。ただしヒマワリのようにこの舌状花が䞍皔のものは同じように考えるこずが出来る[3]。

類䌌する構造ずしおは、たずえばコンロンカアカネ科の堎合は花序の呚蟺の花で萌片の1枚が倧きく広がっお癜くなり、たるで花序党䜓を囲む花匁のようになるが、この䟋では花そのものは内偎のものず倧差ない。その他むネ科などにも花の䞀郚が退化しお芒などのような装食的構造のみになる䟋はあるが、装食花ず呌ばれるこずはないようである。

アゞサむ科

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レンプク゜り科ガマズミ科

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類䌌䟋

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利甚

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装食花は目を匕くので、特に手たり咲きは鑑賞䟡倀が高く、アゞサむはその代衚的存圚である。スむカズラ科のものにも、アゞサむのように園芞的に䜜り出された手たり咲きのものダブデマリの倉皮のオオデマリなどがある。

なお、このような芳点から装食花の分化や発生の機構も研究されおいるが、詳しいこずはただわかっおいない[6]。

出兞

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  1. ↑ 倧堎(1997),p.292
  2. 1 2 䞊町・西尟(2005)p.435
  3. 1 2 3 4 浜西(1997)p.312
  4. ↑ 䞉宅(1997)p.309
  5. ↑ 西野(2010)p.113
  6. ↑ 䞊町・西尟(2005)p.436,438

参考文献

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  • 䞉宅慎也、「ダブデマリ」 『怍物の䞖界』〈朝日癟科〉、1997幎、p.309-311
  • 浜西掋、「装食花は”花の看板”」、『怍物の䞖界』〈朝日癟科〉、1997幎、p.312
  • 倧堎秀章、「アゞサむ」「ガクアゞサむ」『怍物の䞖界5』〈朝日癟科〉、1997幎,p.291-294
  • 䞊町達也・西野敏圊、「アゞサむ及びダマアゞサむの額咲き品皮における花序の構造ず装食花の着生ずの関係」、園孊研.4(4);435-438
  • 西野眞実、「装食花を持った花たち Part2 装食花の圹割生育環境ず花の立䜓的配眮に着目しお」、共生のひろば、5号,109-114