その「大丈夫」、伝わっていますか?
【日本語】
A:「この席、座ってもいいですか?」
B:「大丈夫です」
A:(……大丈夫って、座っていいの?だめなの?)

ある日本語学習者Aさんが、この会話で固まってしまいました。
「大丈夫」って、YESなの?NOなの?
結局、どっちなんだーい?!
文脈や空気を読む文化圏以外から来た人には、これがとても難しいのです。
実は、辞書的にも近年の用法が認められています。
コトバンクの補説には
「必要・不要」「可・不可」「諾・否」を尋ねたり答えたりする使い方が、近年増えていると書かれています。
「重そうですね、持ちましょうか」「いえ、大丈夫です」(不要の意)
「試着したいのですが大丈夫ですか」「はい、大丈夫です」(承諾の意)
同じ「大丈夫です」なのに、YESにもNOにもなる。
日本人同士なら、あうんの呼吸でわかることも、
相手が外国ルーツの人だと、
理解できなかったり誤解されたりします。
冒頭の席のことなら
「はい、どうぞ」と答えればわかります。
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私が開催しているストアカの「やさしい日本語」講座では、
コンビニの場面を例にあげています。
留学生の多い都市部では、コンビニの店員さんに外国人が増えています。
地方ではまだ少ないですが、都市部ではかなりの数にのぼります。
「袋いりますか?」「お箸いりますか?」「温めましょうか?」
こう聞かれて、つい「大丈夫です」と答えていませんか?
でもその「大丈夫」、店員さんに伝わっているでしょうか。
袋やお箸がいらないなら「いりません」
温めなくていいなら「いいえ、そのままで結構です」
そう言えば、誤解は生まれません。
*~~~
「やさしい日本語」は
自分の頭の中にある前提条件を
相手にも見えるように言語化するということです。
自分の頭の中にあることは、
言わなければわからない、伝わらないものです。
自分が何を言いたいのか、
相手に何を理解して何をしてもらいたいのか。
できるだけわかりやすく伝えることは、相手への思いやりです。
私も文脈を読む日本人なので、
意識しなければ、ついつい「わかる」前提で
説明を飛ばしてしまうことがあります。
特に日本語学習者に話す時は、
表情や反応を見て、わかりにくかったかな、他の言い方はあるかな、
と考えながら話しています。
「大丈夫」は、日本語のあいまいな言葉のほんの一例です。
日本語には、伝わりにくい表現がまだまだあります。
それはまたの機会にお伝えしますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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参考:
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🌈表紙は ia19200102 さんのイラストを使わせていただきました。
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