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チップを貰う たった15文字の言葉

 Yahoo!ニュース トピックス欄の見出しは、「最大15.5文字」である。その限られた文字数の使い方で、どうにも気に食わない見出しがある。


 「たった2文字」
 「まさかの4文字」
 「22文字で言及」

 2文字で何を言ったのか知りたいのに、「たった2文字」と書くために貴重な6文字を使っている。

 ……だったら、その2文字を書かんかい!

 とは思うのだが、「たった2文字」が何だったのかを確認して、「しょうもな」と戻るところまでが、もはや一連の流れである。
 そして数分後、「まさかの4文字」を押している……。

 そんなタイトル詐欺に毎回ポチポチ転がされてる僕にも、最近、短い言葉を考えなければならない場所ができた。

 noteの記事を読み終えたところにある、チップの欄である。


 ここに表示される「いいなと思ったら応援しよう!」の下は、どうやら好きな文章に変えられるらしい。スマホ表示で一行に収めるなら21文字以内。
 別に二行、三行にしたところで、noteから怒られるわけではないのに、変なところでA型がニョキっと顔を出す。

 そこで他の人は何を書いているのだろうと、記事を読み終えるたびにチップ欄を見るようになった。

 「今後の活動費として大切に使わせていただきます」
 「いただいたチップは創作活動に役立てます」
 「応援していただけると励みになります」

 だいたいこの辺りが多い。どうやらnoterの皆さんは真面目である。
 ただ、これはnoteから与えられた大喜利だと僕は思っている。

 「チップをもらうための一言を、21文字以内で答えよ」

 本文を読み終えた人が、最後にもう一度「なんやこいつ」と笑って帰れるような言葉が欲しい。

 チップをもらうための21文字ではなく、座布団をもらうための21文字である。


 「一目で義理とわかるチョコ」
 これで12文字。


 「私はコレで会社を辞めました」
 ……13文字。世の中には、とんでもない大喜利回答者がいる。

 どれもたいして説明していない。だけど、何十年経ってもモクモクと頭の片隅に残っている。
 僕なら「私はコレで会社を辞めました」では終われない。禁煙パイポどころか、「ニコレットを噛みながらタバコを吸っていた男」である。

 ……わぉ!ちょうど21文字やん。これで座布団がもらえるかもしれへん。

 ところで、チップといえば先日、1500円をいただいた。

 「諏訪さん、ありがとう!」

 チップをもらうと、どうやら後日振り込まれるらしい。翌日から、メールをやたら確認するようになった。一ヶ月後、ようやくnoteからメールが届き、実際に口座へ振り込まれる予定の金額を見て、僕は二度見した。

 「お振り込み予定金額:878円」

 ……そういう大喜利は求めとらん!

 僕の1500円が、「622円」行方不明になっている。僕が欲しいのは座布団であって、622円を持っていかれることやない。

 気になって調べてみると、noteでは中抜きやショバ代に加え、銀行へ振り込んでもらうための通行料までカツアゲされるらしい。ヘルプには、ご丁寧に1000円売れた場合の計算例まで載っていた。

 振込金額、585円。

 415円あれば、オリジンでのり弁が買える。

 ……誰が食った?加藤貞顕CEOか?それとも取締役か?僕が画面の向こうで座布団を狙って大喜利している間に、彼らはのり弁を完食し、あまつさえお茶まで飲んでいる。

 さらに調べると、1000円未満は銀行へ振り込めないらしい。その場合、条件によってはAmazonギフトカードになるという。

 だったら999円でいい。座布団はいらない。のり弁を返してほしい。だから、チップ欄はこれでいい。

 「チップは999円でお願いします

 ……15文字。しかも「!」までつければ、ちょうど15.5文字である。これならYahoo!の編集部も文句は言うまい。

 もし、この顛末がトピックスに載るなら、見出しは「チップを貰う たった15文字の言葉」になるだろう。

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