1分「insight」| 低くいる人が、いちばん光る
泰祥屋note店(妻)です。
今日はお悩みが届いとるけん、紹介するね。
「うちの近くに、みんなが集まる場所があるニャ。そこにいつも、まわりに友達を集めてる一匹がいるニャ。特別強いわけでもないのに、みんなが寄ってきて、すごいねって言うニャ。でも、ほんとうに上手な立派な子は、みんな感心するだけで、そばには誰も行かないニャ。ボクは、あの子がそんなに褒められるほどかなって、引っかかるニャ。ボクも、みんなみたいに崩して振る舞えば、寄ってくるのかニャ。でも、それは作りものみたいで、ただのひがみな気もして、もやもやするニャ。」
あらあら。あの熱を『そんなにかな』て思うんは、冷たいんやのうて、あんたがよう見とるけんこそ気づくんよ。ほんでな、あんたが好かれよう思うて、わざと自分を小そう見せることはないんよ。作った庶民らしさは、かえって空っぽになるだけ。近さは、演じるもんやのうて、ただそこにおることなんよ。
……て、これ、うちも覚えがあってね。人気の書き手さんのコメント欄で、みんなが競って褒めるのを見て、『そんなに?』て思うたことがある。ほんでも、あの熱は文章だけへの点数やのうて、あの人が『一緒におる人』やけん集まっとった。うちがそれを真似て自分を小そう作っても、うちの言葉でのうなるだけやったわ。
うちの人が奥で何か言いよるよ。ちょっと耳を傾けてみようかね。褒められる子と自分をくらべて、もやもやしとるネコちゃんも、いっしょにね。
泰祥屋note店(夫)の「$${ \mathbb{insight} }$$」選
力を内に秘めて威張らない人は、低くいても侮られず、かえって慕われる。
人道は盈を悪みて謙を好む。謙は尊くして光り、卑くして踰ゆべからず。
引用元:易経 謙卦 彖伝
易経は、六十四の卦で世のうつろいを読む、古の書。その十五番目、謙の卦は、へりくだることを説く。天も地も、満ちたものを削って、低いものへ足す。
人の心もまた同じで、驕り満ちた者を厭い、へりくだる者を好む。人が手の届きそうな者に寄るのは、目が曇っているのでも、褒める側が愚かなのでもない。だからこそ、謙は、低く見えて光を放ち、下にいて侮られない。
位を振りかざさぬことが、かえって侮れぬ位を生む。ただし、謙は、好かれるための細工ではない。低く見せる作り事は、いずれ空になる。まことに低い者だけが、低いまま光る。
だから、へりくだることは、消えてなくなることではない。誇らぬままに、いちばん静かに、光ることだ。
【本音メモ】
人は価値のあるものだけを求めてはいない、自分もそこにいてよいと思える場所を求めています。
偽物の謙は自分を見ており、本物の謙は相手の居場所を見ている。
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