子育ての答え合わせを、全部「自分のせい」にしないでほしい。
社会人になって、支援の仕事に携わって3年半ほど。
これまで、概ね250名くらいの
保護者さんたちとお話ししてきました。
なかでも、お母さんとお話しする機会が多くあります。
これはあくまで私の感覚ですが、
出会ってきた保護者さんの8割以上は、
どこかに
「自分を責める気持ち」
を抱えているように感じます。
・「もっと小さい頃から、
ちゃんと関わってあげればよかった」
・「私が甘やかしたからですかね」
・「もっと早く気づいてあげられていたら」
・「私の育て方が悪かったんでしょうか」
これまで、何度聞いてきたかわかりません。
そして、
お子さんの学齢が上がっていくにつれて、
こんな言葉を聞くことも増えていきます。
「もう、この子が自分らしく
生きてくれたら、それでいいんです。」
この言葉を聞くたびに、
ここに辿り着くまで、
どれだけ悩んできたんだろうと思います。
周りの子と比べた日もあったかもしれない。
「どうしてうちの子だけ」
と思ったこともあったかもしれない。
怒りすぎて、
寝顔を見ながら後悔した夜もあったかもしれない。
誰かから言われた何気ない一言が、
ずっと心に残っているかもしれない。
それでも毎日、
子どもと向き合ってきた。
だから私は、
「誰が悪かったんだろう」を探すことに、
そこまで大きな意味はないと思っています。
子どもの成長って、
そんなに単純ではないからです。
発達心理学や療育では、
人の発達を
「個人と環境の相互作用」
として捉えます。
例えば、
「個」にあるもの
・遺伝
・その子が持っているスキル
・得意なこと、苦手なこと
・発達特性
・気質
・興味や関心 などなど
そして、
「環境」にあるもの
・家庭
・園や学校
・習い事
・友人関係
・先生との関係
・地域や周囲の人たち などなど
こうしたものが、
互いに影響し合いながら、
子どもは成長していきます。
だから、
今目の前にある一つの困りごとを、
「私の育て方が悪かったから」
だけで説明することはできません。
もちろん、
「あの時、違う関わり方もできたかもしれない」
と思うことはあるでしょう。
でも、
そこで一つ忘れたくないことがあります。
その選択肢は、
“今の自分だから見えているもの”
かもしれないということ。
その時は、
その方法しか知らなかったかもしれない。
仕事で余裕がなかったかもしれない。
きょうだいのことも考えないと
いけなかったかもしれない。
相談できる人がいなかったかもしれない。
何が正解なのかわからない。
でも、
毎日は待ってくれない。
そんな中で、
保護者さんはその時、その時の
ベストな選択をしてきたんだと思います。
そして今、
「もしかしたら、違う関わり方もあるのかな」
と気づいている。
私は、
それでいいと思うんです。
過去の自分を責めるために、
今の気づきを使わなくていい。
今気づけたなら、
ここからまた考えればいい。
とはいえ、
「じゃあ、これからどうしたらいいの?」
となりますよね。
◆考えても考えても手詰まりになる
◆ネットで調べれば調べるほど、
正反対の子育て情報が出てくる
◆昨日うまくいった方法が、
今日は全然通用しないことがある などなど
そんな時に、
一人で正解を探し続けなくていい。
「他にどんな方法があるんだろう」
「この子には何が合うんだろう」
それを一緒に考えるために、
私たち支援者がいるんだと思っています。
過去を変えることはできません。
でも、
今まで知らなかった選択肢を、
今日から一つ増やすことはできます。
だから、
『今日までお子さんのことを考え続けてきたこと』
その過程をひとまず、
全力で肯定してあげてほしいです。
そして、
次にどうしたらいいかわからなくなったら、
私も一緒に考えたい。
「今まで、どうしてきたか」
だけではなく、
「じゃあ、これからどうしていこうか」
そんな話を、
保護者さんと一緒にできる
支援者でありたいと思っています。
