プロに「おまかせ」してみた
もう7年ほど同じ美容院に通っている。担当してくれる美容師さんもいつも同じだ。
7年間、前髪を作るだの伸ばすだの、髪色を明るくするだの暗くするだの、ロング髪をキープするかと思いきやショートカットにするだの、様々な注文をつけてきた。
担当してくれる方はとても優しいので、こちらの要望には全て答えてくれる。しかし仕上がりにはムラがあり、ちょっと変になることもあった。
私はいつも髪をまとめてしまうか、巻いてしまうかなので、実は毛先などの細部が完全に整っていなくてもいい。
何より担当してくれている美容師さんの素晴らしいところは接客なので、そこだけを目当てに行っているようなものだ。髪の仕上がりよりも接客の方が私にとっては大事なのだ。
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私を担当してくれている美容師さんは、とにかく丁寧だ。そして1人でカット、カラー、洗髪など全てを一通りしてくれるのもありがたい。
私自身や髪の扱いはもちろん、物の扱いもとても丁寧。私にはそこまでやりきれないなぁと思っているので、尊敬しているし信頼している。
時々どうしても予定が合わず他の美容院を利用することもあるが、櫛が耳に何度も刺さったり、髪を切る合間に自分の鼻や頭を触っていたり、洗髪の際に首を指で何度もぐりっとされたり、ドライヤーで乾かす時に濡れた髪が顔全体を覆うように乾かされたりと、ちょっとした雑さが気になってしまうことがある。
もちろん私の美容師さんへのハードルが上がっているだけなので、「まぁこんなものかな」と思うだけ。
こうして他の美容院を利用した後、やはり「いつもの美容師さんがいいな」と思うし、いつもの美容師さんって本当に丁寧に仕事してるんだなぁと感心してしまうのだ。
前述の通り、いつもの美容師さんの唯一の欠点を挙げるとしたら「仕上がりにムラがある」ところ。私は気にならない程度だから良いかなと思っていたが、7年通った今、それが思わぬ事実につながる。
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「思わぬ事実」と大袈裟に書いたが、大したことではない。美容師さんが「仕上がりにムラがある」ほど下手なわけではなかったと言うことだ。
今回、流行りの色や髪型、自分に似合う髪などを考えたり調べたりするのがもうめんどくさくなってしまった。「誰か決めてくれないかな」と半ば投げやりな気持ちで美容院に行った。
近々特別な用事があるわけでもないし、似合ってない髪型で面白い様子になってもそれはそれでネタになるからいいだろう、今回は「美容師さんのおまかせ」で!
髪を縛れなくても大丈夫、髪は長くても短くても明るくても暗くても、大幅にイメチェンしてもしなくても大丈夫。美容師さんの思うようにしてくれ。
なんと。
出来上がりが、今までで一番素晴らしい。
似合っている気がするし、何日が過ごしてみても「セットせずに何とかなる髪型」がきーぷされている。最初からおまかせにすれば良かったのかー!
これで分かったことは一つ。
私がああだこうだ色々考えて調べて、「こうしたらいいかな」という指示の方がとても下手だったということだ。
そのことに7年も気づかなくて少し笑ってしまったし、美容師さんには申し訳なくて心の中で謝った。
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今回「美容師さんのおまかせ」を頼もうと思ったきっかけは、実は電気屋の店員さんだ。
新しく少し大きめの冷蔵庫が欲しくて、電気屋に行った時のこと。私は何十台も置かれた冷蔵庫フロアに、面食らうと同時にテンションが上がってしまい、片っ端から開け閉めしたり説明を読んでまわったりしていた。
そんな私に店員さんが話しかけてくれ、「欲しい冷蔵庫」について聞いてくれたのだ。冷凍庫はあまり大きくなくていい、冷蔵庫自体も大きすぎなくていい、瞬間チルドなどの高性能な機能は無くていい、など。必要なものが必要なだけ欲しく、不要なものはできればついていないものが良い。
そして案内されたのは2つ。
「その要望を全て叶えるのは、この中で2つしかありません」と断言された。
こんなにあるのにたったの2つ!?とフロアを見渡すが、あまりに強気な断言だったから不思議と信頼してしまう。
それぞれの説明を聞いて結局提案された2つのうちの1つを購入した。家に冷蔵庫が届いてからも、「本当にこれでよかったのか?」と半信半疑だったが、これがまぁ良かった。とても。
すごく性能がいい!というわけではもちろん無いのだが、要望通りに私が必要なものが揃っていて、不要なものが付いていなくて使いやすかった。大満足。
この件で、特に見た目や生活上でこだわりがない場合や、よくわからない分野の場合、プロに相談したりおすすめしてもらうのって大事なんだなという教訓を得たのだ。
そして今回、「プロである美容師さんに任せるのが一番いいんじゃないか?」とお任せしてみたのだ。結果大満足。さらに問題は私の指示力だったことも新たに判明。
すっかり「プロのおすすめ」に味を占めた私は今日、魚屋で品出しの方が突然耳打ちしてくれた「このサバ、すっごく美味しいから…!」を買って焼き魚にした。で、やっぱり美味しいの。
あの人たぶん、家で食べてみて美味しかったから言いたくなっちゃったんだろうな。全然知らない人だったもん。
