地球の裏側までショートカットできる?――地球(ほし)の深層 4Days/Day1
地球(ほし)の深層 4Days
MC:ミライ
ねぇねぇ、誰か教えて。
地面に穴を掘り続けたら……地球の裏側まで行けるの?
地球の裏側までショートカットできる?
いや、穴が掘れるかどうかは一回置いといて。
ずーっと掘る。
地下鉄より深く。
温泉より深く。
マントルも突っ切って、地球の真ん中を通って、そのまま反対側まで。
昔から言うじゃないですか。
「日本から穴を掘ったらブラジルに出る」って。
……まあ、東京の真裏はブラジルじゃなくて南大西洋なんですけど。
そこは今日、本題じゃない。
私が気になったのは、その途中。
重力って、どうなるの?
地球の中心に近づけば近づくほど、地球全部に引っ張られるんだから、ものすごく重くなる?
立っていられないくらい?
最悪――潰れる?
それとも真逆で、中心まで行ったら無重力?
え、待って。
だったら「下」って、どっち?
地球の真ん中まで落ちてみる
というわけで、今日は穴を掘ります。
実際には絶対無理なので、頭の中で。
条件も思い切りインチキします。
穴は地球を一直線に貫いている。
中は真空。
壁との摩擦なし。
地球の自転も、とりあえず忘れる。
はい。では、飛び込みます。
地表では、私たちは地球の中心方向へ引っ張られている。
これが普段「下」と呼んでいる方向。
だから穴へ飛び込めば、当然、中心へ向かって落ち始める。
ここまでは普通。
問題はここから。
地球の中へ入っていくと、頭上にも地球の物質が増えていく。自分より外側にある球殻状の物質からの重力は、理想的な球対称なら互いに打ち消し合う。自分を中心へ引くのは、基本的には自分より内側にある地球の質量だ。
そして中心へ近づけば、その「内側にある質量」は小さくなっていく。
最後。
地球のど真ん中。
前も後ろも、右も左も、上も下も。
ほぼ同じ量の地球に囲まれる。
だから、ちょうど中心では――
地球による重力加速度はゼロ。
【解説|中心だけが「無重力」なの?】
地球の中心では、周囲からの重力が釣り合うため、地球による重力加速度そのものがゼロになる。ただし、この思考実験のように空気抵抗や摩擦のない穴を自由落下している場合、落下している本人は中心に着く前から「重さを感じない」状態に近い。ここでは「重力がなくなること」と「体重を感じないこと」を分けて考える必要がある。
「ほら! じゃあ中心で止まるんじゃん!」
……って思うでしょ?
私も思った。
でも。止まらない。
…らしい。
いちばん重力がない場所を、いちばん速く通り過ぎる
中心へ到着するまで、私はずっと速度を増してきた。
中心に着いた瞬間に重力がゼロになっても、それまでについた速度までゼロになるわけじゃない。
ここから先は
この記事が参加している募集
少しでも”考えるきっかけ”になる記事を投稿していきます。気に入って頂けましたら応援よろしくお願いします。
