怯え続ける夜――アラビアン・フォー・ナイツ 4Days/Day2
アラビアン・フォー・ナイツ 4Days
MC:ミライ
強い人が、怖くないとは限らない。
剣を持っている人ほど、何かに怯えていることもある。
銀色は必要経費なのか
「え、これ銀刷り?」
ミライは本を読む前に、まずブックカバーを眺めた。
黒い紙に、銀色の見慣れない文字。
指で触れてみても、簡単に剥がれるような印刷ではない。
「古本屋のサービスですよね、これ。
だいぶ凝ってるなあ……
全部これだったらコスパ、ヤバくない?」
文字の意味には、特に興味を持たなかった。
装飾だろう。
それより、本の中身だ。
ページをめくる。
第二章…
千夜一夜と魔法の言葉
――第二章 王宮の魔法陣
――黒戸聖
王には、かつて妃がいた。
深く愛し、愛されていると信じていた。だが、ある夜、遠征から早く戻った王は、その妃の裏切りを目にした。
妃はその場で命を絶たれた。
物語は、そこで終わるはずだった。
だが、王の中では終わらなかった。
一人の女がこれほどの裏切りを隠し通せたのなら、女とはみな、同じものを隠し持っているに違いない――傷が深すぎる者は、個別の出来事を世界の法則へとすり替えてしまう。
そして王は、一つの結論に達した。
裏切りが起こる前に、終わらせればいい。
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