【謎の気遣い】「スタンプ終了のチキンレース」という名の終わらない通信
こんばんは、船長のrinrinです。
皆様、今日も一日の過酷な航海、本当にお疲れ様です。
私たち海賊は、昔なら伝書鳩やボトルメールでやり取りをしていたものですが、現代の海ではもっぱらメッセージアプリという便利な通信機器を使っています。
遠く離れた海域にいる仲間とも瞬時に言葉を交わせる魔法のような道具ですが、この便利なツールゆえに発生してしまう、ある種の「呪い」について本日は語らせてください。
皆さんも一度は経験がないでしょうか。「スタンプ終了の無限チキンレース」という名の、終わりの見えない泥沼の航海を。
終わりの合図と、顔を出す謎の気遣い

事の発端は、いつも本当に平和なものです。「明日の集合時間は10時でよろしく!」、「了解!楽しみにしてるね」といった具合に用件はすべて終わり、あとは通信を切るだけの状態になります。
ここで現代の通信マナーとして、言葉の代わりに「ありがとう」や「おやすみ」といった可愛らしいスタンプ(絵札)をぽんと投げるわけです。
相手から「お辞儀をしている猫」のスタンプが送られてきました。これでやり取りは綺麗に完結。私もスマートフォンを置き、さあ自分の時間を過ごそうか……と思ったその時、心の奥底で謎の気遣いが顔を出してしまいます。
「相手のスタンプを既読にしたまま終わらせるのって、なんだか冷たくないだろうか?」 、「せっかく可愛らしい猫ちゃんがお辞儀をしてくれているのに、こちらが無反応なのは、礼儀知らずな海賊だと思われないだろうか?」
そんな実態のない不安が脳裏をよぎり、相手は「ここで終わり!」という明確な意思を持ってその猫を放ったはずなのに、私は律儀にも「こちらこそありがとう」という意味を込めて、「親指を立てているウサギ」のスタンプを打ち返してしまうのです。
泥沼のチキンレース開幕と尽きる手札

これで私のターンで終わった。よしよし、礼儀は尽くしたぞ。そう思って息をついた数秒後。
ピコン。
画面には、相手から「ニコニコ笑って手を振るクマ」のスタンプが届いていました。
こうして、互いの「気遣い」が正面衝突を起こし、無限のチキンレースの火蓋が切られます。相手もまた、「rinrin船長にウサギを出させて終わらせてしまった!申し訳ない、私も返さなきゃ!」という心理状態に陥っているのでしょう。
最初は「ありがとう」「バイバイ」といった文脈に沿ったスタンプだったはずが、3ターン、4ターンと続くうちに手札が尽きてきます。
「土下座する犬」「意味もなく空を見上げる鳥」「虚無の表情をした謎の深海魚」など、お互いに「もう終わっていいんだよ!頼むから既読スルーしてくれ!」と心の中で叫びながらも、指先は次のスタンプを探して画面をスクロールし続けているのです。
絶対に自分が最後にならないと気が済まない、しかし相手の顔も立てたいという、非常に高度な心理戦が繰り広げられます。
チキンレースの結末と不器用な絆

最終的にこのレースがどう終わるかというと、大抵はどちらかが寝落ちするか、スタンプのストックが完全に底を突いて「……笑」と文字を打って自爆するか、あるいは本当に意味不明なスタンプ(例えば「ただの石」など)が送られてきて、もう返しようがなくなって終わるかのどれかです。
終わってみれば、何のためにあんなにスタンプを連打していたのか全く分かりません。時間と通信容量の無駄遣いと言ってしまえばそれまでです。
しかし、この「終わらせ方がわからない」という不器用なやり取りの根底にあるのは、間違いなく相手への優しさです。
互いに気を使いすぎるあまり、無意味なスタンプの応酬をしてしまう現代の海賊たち。不器用だけれど、なんだか少し温かい気持ちになるから不思議ですね。
今夜もまた、どこかの海域で無言のスタンプ合戦が繰り広げられていることでしょう。皆様、手持ちの絵札はしっかり補充しておいてくださいね。
それでは、明日も皆様にとっていい航海でありますように。….乾杯!🥃✨
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