ごめんねと伝えた夜
ごめんねと伝えた夜。
あの言葉を聞いたあと、
私は次男を抱きしめた。
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ただ押さえつけるためじゃない。
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ちゃんと謝るために。
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ちゃんと聞いてもらうために。
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ママが悪かった。
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ごめんね。
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ずっと苦しめてごめんね。
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あなたは大切な存在なんだよ。
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大好きなんだよ。
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だから、
いなくならないで。
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もっと笑っていてほしい。
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そう伝えた。
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すると、
次男は少しずつ落ち着いていった。
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そのあと、
私は長男のところへ行った。
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今までごめんね。
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苦しませてごめんね。
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大好きだよ。
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そう伝え続けた。
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二人が眠るまで。
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その夜のことを、
私は忘れたくなかった。
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スマホのカレンダーを開いた。
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そして書いた。
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母親失格の日
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毎週水曜日に表示されるように設定した。
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忘れないために。
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同じことを繰り返さないために。
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あの日以降、
私は怒鳴ることが減った。
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ゼロではない。
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それでも以前より、
ちゃんと話を聞けるようになった。
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私が悪かったなら認める。
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ちゃんと謝る。
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少しずつでも、
変わっていきたいと思った。
