自社のパーパス(存在意義)に「社会へ共感」といった内容を含める企業が増えつつあります
最近になって自社のパーパス(存在意義)に「社会へ共感」といった内容を含める企業が増えつつあります。
そのことの実現に向けて、まず「その企業自身が共感的な関係性を実践している企業」であることが大切だと思います。
具体的には、次のような組織づくりと組織運営を行うことが望ましいと、個人的に考えています。(以下の1〜8)。
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1.企業の理念を「共感を広げること」ではなく「よりよい関係性を増やすこと」に置く
2.その企業自身が「共感の実験場」になる。
3.階層型より「目的中心のネットワーク型」を目指す。
4.「管理」より「対話」を中心にした組織運営。
5.リーダーは「引っ張る人」より「場をつくる人」。
6.「同じ考えの人を集める組織」にしない
7.自社を無理やり大きくするよりも「共感の担い手」を増やす
8.お客様の企業に共感を広げるためには「経営課題」に結びつける
以降、それぞれの項目について、少し詳細をご説明いたします。
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1.企業の理念を「共感を広げること」ではなく「よりよい関係性を増やすこと」に置く
共感は目的そのものというより、人と人、人と組織、組織と社会の関係をよりよくするための土台です。
例えば組織の理念を、「人が互いを理解し、違いを尊重しながら、よりよい関係を築ける社会をつくる。」というように置きます。
すると、企業研修、講座、対話会、情報発信などは、すべてその組織の理念を実現するための手段になります。
大切なのは「共感を広めていく企業」というよりも、共感によって、ステークホルダーや社会との関係性を少しずつ変えていく組織という捉え方です。
2.その企業自身が「共感の実験場」になる
共感をステークホルダーや社会に広めようとしても、その企業自体が、
・上意下達
・意見を言いにくい
・一部の人だけが決める
・失敗を責める
・正しさを競争する
という状態では、説得力が弱くなります。
したがって、その企業自らが十分に共感を学び、試し、失敗し、修正していく。佳き実験場になることが望ましいと思います。
例えば、
・メンバー同士が互いの話を聴く
・立場の違いを理解する
・意見の対立を排除しない
・「誰が正しいか」より「何が起きているか」を考える
・失敗や違和感も対話の材料にする
といった文化です。
つまり、自社のあり方そのものが、ステークホルダーや社会に対するメッセージになるということです。
3.階層型より「目的中心のネットワーク型」を目指す
共感をステークホルダーや社会に広げる活動は、一人のカリスマや強いトップだけに依存すると「その広がりには限界」があります。
望ましいのは、企業の中心には「理念・目的」があり、各社員がそこにつながって活動するという構造です。
イメージとしては、
・トップ → メンバー
いう形だけではなく、理念・目的があって、複数の人・チーム・コミュニティが自律的につながるというネットワーク型です。
例えば、
・企業研修チーム
・講座チーム
・対話会
・情報発信チーム
・研究・学習チーム
・地域活動
・教育分野
・福祉分野
など、それぞれがある程度、自律的に活動していきます。
このことによって、共感の活動が一つの企業の中だけに閉じずに、ステークホルダーや社会へ広がっていくと思います。
4.「管理」より「対話」を中心にした組織運営
共感を大切にする企業でも、管理が不要になるわけではありません。
しかし、管理することよりも理解することを優先する姿勢が大切です。
例えば問題が起きたときに、
・「誰の責任か?」
だけを考えるのではなく、
・「何が起きていたのだろう?」
・「それぞれには、どのような事情や思いがあったのだろう?」
・「この経験から何を学べるだろう?」
と対話します。
これは甘い組織運営ではありません。むしろ、人を責めることと、問題を解決することを分けるという成熟した組織運営と言えます。
5.リーダーは「引っ張る人」より「場をつくる人」
自社およびステークホルダーに共感を広げていく企業では、リーダーの役割も変わります。
従来型のリーダーは、
・答えを知っている人
・方向を決める人
・人を引っ張る人
になりがちです。
しかし、自社およびステークホルダーに共感を広げていく企業では、
・人と人が安心して話し、考え、学び合える場をつくる人
という役割が大切になります。
つまりリーダーは、
・「主役」ではなく「場の土台」
になります。
リーダーが前に立って、
・「私についてきてください」
と言うのではなく、
・「ここで一緒に考えましょう」
・「あなたはどう感じていますか?」
・「違う意見があることも大切にしましょう」
という場をつくります。
このようなリーダーシップは、共感を広げていく上でとても大切です。
6.「同じ考えの人を集める組織」にしない
共感を大切にすることには課題があります。
それは、
「共感を大切にする人だけが集まる、居心地のよいコミュニティ」
になってしまうリスクがありえることです。
もちろん安心できる場は必要です。
しかし、ステークホルダーや社会に共感を広げたいのなら、
・共感に関心がない人
・考え方が違う人
・経営者
・管理職
・現場社員
・若者
・高齢者
など、さまざまな人と関わる必要があります。
そのため、企業には、
「違いを排除せず、違いを扱える力」
が必要となります。
共感の力とは
「わかり合える人と仲良くすること」
だけではなく、
すぐにはわかり合えない相手とも、
「関係を切らずにいられる力」
でもあると思います。
7.「共感の担い手」を増やす
例えば、社員の一人が共感を学び、
・職場で部下の話を聴く
・家族との関係が変わる
・地域で対話会を開く
・対話会に出席した人が自分の会社で研修を企画する
といったようにつながっていきます。
すると共感は、
企業→ 個人 → 職場・家庭・地域 → 社会
へと広がっていきますと思います。
8.お客様の企業に共感を広げるためには「経営課題」と結びつける
お客様の企業に共感を広げるためには、
・「共感は素晴らしいです」
と言うだけでは、なかなか広がりません。
企業が抱えている、
・心理的安全性
・1on1
・ハラスメント
・人材育成
・離職
・管理職のマネジメント
・世代間の対立
・多様性
・組織風土
などの具体的な経営課題と結びつける必要があります。
つまり、共感を「理想論」として伝えるだけではなく、組織課題を解決する力として伝えます。
そのためには、
・共感 × 組織開発
・共感 × マネジメント
・共感 × リーダーシップ
・共感 × 対話
という形で活動を展開するとよいと思います。
以上
