千円カット
私の髪型は、
千円カットと
市販のヘアカラーでできている。
これを人に言うと、100%驚かれる。
驚きの内容は、千円カットに見えない仕上がりであること、私が千円カットに行く女に見えないことの二点に要約される。
というか、仕上がりに関しては皆、千円カットを侮りすぎているなと思うのだけれど。
自慢じゃないけど、千円カット歴10年以上。
20代後半という多感な時期からお世話になっているのだ。稼いでいても、引越しても、失職してからも、これは変っていない。
私が長年支持する理由は、
予約不要で、10分で終わること。
思い立ったが吉日マインドで生きているので、
髪を切りたいと思ったその日に切りたい。
オシャレなんてしなくても、ボロ普段着でボサボサ頭のまま、自転車に乗って行けばいい。
当初は千円だったけれど、最近行ったら千四百円まで値上げされていた。その間、千百円、千二百円と刻みながら値上げされているのも知っているし、この物価高では致し方ない。
平日昼間のお客は、オジサンかおじいちゃん。
私はいつも、最年少紅一点。
別に恥ずかしくない。
頑張ってオシャレして、オシャレな人しかいない煌びやかなサロンにいる方がよっぽど恥ずかしい。
オーダー方法は、数年前までは、全盛期のあゆの金髪ショートの画像を見せて「こんな感じで」。最近は髪を伸ばすようになったので、「全体的に3㎝切ってください」にしている。
後頭部の下側半分くらいしか切る必要のないおじいちゃんが、「2㎜で」という一言でオーダーしていることに比べたら煩わしいかもしれないけれど、私なりに簡潔にまとめたつもり。
カット中は基本的に喋らない。すいて良いですか?と聞かれたら、はい。
前髪どうします?と聞かれたら、2㎜くらい切ってください。
最低限の会話で、カットに集中していただく。
一人10分で終わらせるのが彼らの仕事だから、
邪魔をしてはいけない。
カットが終わり、後ろはこんな感じですと鏡で確認を求められたら「大丈夫です」で終了。
プロが仕上がりましたと言っているのだから、これ以上口出しすることはしない。
私は毎回大満足。
という話を高野にしたら、
「千円カットに行ってる彼女、なんか嫌やわ」
と言われた。
そうかと思って一度だけ一万円払ってわざわざ予約をして美容院へ行ったけれど、千円カットの満足感には到底敵わなかった。
髪を切るなら千円カット。
私が月収100万になったとしても、
ここは変わらないと思う。
