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人は、焦ることをやめた時、自分の歩幅を取り戻せる


〜「焦る」と「急ぐ」は、似ているようで違う〜

(人の在り方シリーズ)



9月2日。

新しい月が始まると、

「今月こそ頑張ろう」
「少しでも前に進もう」

そんな気持ちになることがあります。

けれど、その思いが強くなりすぎると、
いつの間にか「前へ進みたい」が
「早くしなければ」に変わってしまうことがあります。

私にも、そんな時期がありました。

林業の特殊伐採を始めた頃の私は、
とにかくやる気だけは人一倍ありました。

早く仕事を覚えたい。

周りの人に追いつきたい。

誰かを待たせたくない。

そんな思いから、
私はいつも焦っていました。

けれど、
思いとは裏腹に、
焦れば焦るほど仕事はうまくいきませんでした。

確認が抜ける。

判断が雑になる。

一度で済むことが二度手間になる。

物を壊すこともありました。

そして何より、
自分自身が怪我をすることもありました。

早く仕事を終わらせたいと思っていたのに、
結局は余計に時間がかかっていたのです。

そんな時、
親方から言われた言葉があります。

「焦るのと、急ぐのは違う。」

その言葉は、
今でも私の中に残っています。

私はその頃、
仕事を急いでいるつもりでした。

でも本当は違いました。

焦るあまり、
一つ一つの動作の質を落としていたのです。

本来なら、

危険はないか。

この判断で大丈夫か。

何か見落としていないか。

次に何が起きる可能性があるか。

そうやって現場全体を見なければいけません。

ところが焦っていた私は、
周りを見る余裕も、

丁寧に確認する余裕も、

そして自分自身の身を守る余裕さえも
失っていました。

そこから私は少しずつ、

焦らず、急ぐ。

ということを覚えていきました。

一つ一つの動作は丁寧にする。

確認するところは、きちんと確認する。

危険がないかを落ち着いて見る。

でも、
無駄な動きは減らしていく。

すると不思議なことに、

その方が仕事は早く進むようになりました。

二度手間が減り、

失敗も減り、

周りを見る余裕も少しずつ生まれてきました。

たくさん失敗して、

怪我もして、

遠回りしてきたからこそ、

今なら分かります。

焦ることと、
前へ進むことは同じではありません。

これは仕事だけではなく、
人生も同じなのかもしれません。

40代、50代になると、

「もう時間がない」

「もっと早く何かを形にしなければ」

そんな焦りを感じることがあります。

周りを見れば、

自分より先に進んでいるように見える人もいる。

でも、
誰かの歩幅に合わせて無理に歩こうとすると、

大切なものを見落としてしまうことがあります。

人生は、
誰かに追いつくための競争ではありません。

焦らなくてもいい。

立ち止まって確認してもいい。

少し遠回りしてもいい。

大切なのは、

自分がどこへ向かいたいのかを見失わず、

自分の歩幅で歩き続けること。

焦らなくていい。

でも、
止まらなくてもいい。

今日も一歩。

落ち着いて、
自分の歩幅で進んでいけばいい。

その一歩が、

いつか振り返った時、

自分だけの道になっているのだと思います。

おかえりなさい。

今日もここまで、
本当によく歩いてきましたね。

急がなくても大丈夫です。

あなたには、
あなたの歩幅があります。

今日もその歩幅で、

一歩ずつ歩いていきましょう。🌿

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