「も〜やめた!」私の中の副業ブームが終わった
「も〜、やめた!」
世の中では、副業が当たり前になりつつある。そんな時代の流れとは逆行するように、コロナ禍にはじまった自分の中での「副業ブーム」が、終わりを迎えた。
クラウドワークスやランサーズでライター案件を探しては、せっせと応募する日々。
最初の頃は実績もないから、低単価の案件でもとにかくこなした。
会社に行く前子どもたちが起きてくるまでパソコンに向かい、夜は子どもたちが寝てから、またパソコンを開く。
気がつけば寝不足で、目の下には青いクマができていた。
それでも必死になって、記事を書いた。
「いつかはフリーランスになって、会社を辞めて、自由に働くんだ!」という幻想を追いかけて……。
SNSを開けば、「副業で月100万円稼いでいます!」「会社員を辞めて、フリーランスになりました!」なんて、キラキラした投稿が次々と流れてくる。
それを見るたびに、「私も、いつかは!」と思っていた。
でも……現実は、そう甘くない。
いくら頑張っても、フリーランスになって生計を立てられるほど稼げない。
それに、あるとき思った。
「クライアントワークって、結局、会社員の働き方の延長線上なんじゃない?」
働く場所や時間は自由だけど、業務委託という形で雇われていることに変わりはないのだから。
中には変なクライアントもいるし、見極めが本当に難しい。
以前、ランサーズのパッケージから資料デザインの仕事を依頼されたことがあった。
資料を作成して納品し、その後の大量の修正依頼にも対応した。
ところが、途中から担当者とぱったり連絡がつかなくなった。
どうやら、その担当者が辞めてしまったらしい。
何度か連絡をして、ようやく新しい担当者から返信が来たのは、3週間ほど経ってからだったと思う。
最終的にお支払いはしていただけたけれど……。
この仕事には、とにかく時間がかかった。休みの日を丸々作業に費やし、会社に行く前の早朝、子どもたちが起きるまでの時間を使って作業した。
トータルで本業以上に時間を費やしたと思う。
この仕事は今までの副業の中で最高額の収入にはなったけれど、時給換算してみたら1000円にも満たない金額だった。
「あれ……私、何のためにこんなに必死になっているんだろう?」
資料デザインは好きなことだったはずなのに、なんで苦しみながらやっているんだろう。
休日までパソコンに向かって、家族と過ごす時間や自分の時間を削ってまで、副業をする必要があるのだろうか……。
単純にお金を稼ぎたいだけなら、単発のアルバイトをした方が、よっぽど効率がいいのでは?
それなら、副業にこだわらず、自分が本当にやりたいこと、好きなことに時間を使った方がいいんじゃない?
この一件を機に、自分の中で何かがプツンと切れた。
「もう、副業やめよう」
クライアントワークじゃなくて、自分の好きなことに時間を使おう。
休日はパソコンに向かうより、外に出よう。
私はずっと、SNSで見かける「副業で稼ぐ」「フリーランスになる」「会社員を辞めて自由に働く」という未来を追いかけていた。
追いかけても、追いかけても、なかなか追いつけない。
それでも「もっと頑張れば叶う」と思っていた。
でも、そもそも私は、本当にフリーランスを目指したかったのだろうか。
お金はあるに越したことはないし、自由に働きたいという思いもある。
だけど、そのために今の時間を削り続けるのは、なんだか違う気がする。
だから、しばらく副業、とくにクライアントワークから離れてみることにした。
その代わりに自分の好きなこと、やりたいことのために時間を使おうと決めた。
イラストを描いたり、エッセイを書いたり、読書をしたり、料理をしたり。興味のあることを学んだり……。
ツラツラと書いてしまったが、副業してみて感じたのは、自由な働き方なんて簡単に手に入らないし、好きなことを仕事にするって想像以上に大変だということ。
もし、また副業をしたくなったら、そのとき考えよう。
今は、追いかけることを少しやめて、自分が本当にやりたいことに時間を使ってみようと思う。
