農と武

昨日のこと。
御大(消防団のおじさん)のいつもの畑作業を手伝いに行った。
今回は一日使って草むしり、畑を耕す作業など。
草むしりは最早慣れたもの。
雑草をひたすら手でむしり、根っこと分離する姑息な雑草はスコップで掘り起こし、無駄にタフな竹は鎌で切断する。
それより大変だったのが畑を耕す作業。
鍬で固まった土を掘り返すのだけど、土は重いわ鍬を振り上げたときに土を被るわ、交代しながらやっても結構キツかった。
途中御大から「腕に力が入り過ぎてる」とアドバイスをいただいた。
確かに私は鍬を固い土に刺し込むため、腰から腕までフルに力を使っていた。
そうすれば深く掘り返ししっかり畑を耕すことができるからだ。
しかしすぐに息が上がり身体が重くなってしまった。

そういえば武術の稽古で刀(居合刀)を振るとき「腕に力が入っている」「腕で斬るな 腰で斬れ」とよく言われている。
刀の場合余計な力が入るとデメリットが多い。
刃がブレて太刀筋が狂う。
剣先が走らずリーチが短くなる。
重心が前に傾いてバランスを崩す。
そして何よりすぐに疲れる。
果たし合いなら一人斬れば終わりかもしれないが、合戦で一人斬って肩で息をしていては使い物にならない。
畑も、一列耕してヘトヘトでは一向に種を蒔くことも出来ない。
どちらも長く動き続けることができる身体の使い方が重要なのである。
刀といえば、鍬の持ち方と通ずるものを感じる。
柄を両手で上から覆い被せるように、左手で柄の先端、右手で柄の中腹を握る(中子の長さにもよる)
自分の中心線に沿って額の高さまで振り上げ、柄の先端が自分のへその前に来るように振り下ろす。
鍬が落ちる瞬間に腰を落とすことで腕に力を入れずとも威力が増す。
腕ではなく腰で振るのだ。

故に武術でも農作業でも腰を使う。
武術では腰の力を利用して術を発揮する。
腰を入れる、腰を落とす、逆腰を入れる。
腕の力に頼らず腰の力を作用させることで、物も人も効率良く動かすことができる。
農作業においても農具を使うとき、手で雑草を引き抜くときなど腰を使う機会は多いと存ずる。
でなければ長時間の作業には耐えられまい。
身体の無駄な動きを省いているからこそ、歳を重ねてもあの過酷な作業ができているのであろう。
そして此れは日常生活でも肝要である。
歩く、立つ、登る、押す、運ぶ。
在りと凡ゆる動作において腰が作用する。
此の無意識に行われている腰の働きを更に発揮することで日常の動作は楽になる。
例えば段差を上がる際、前足で身体を引っ張るのではなく後足で腰を押し出す。
重いものを持ち運ぶ際、腕の力で支えるのではなく腰に乗せるように持つ。
足や腕に頼らず腰と体幹に負荷を分けるのだ。
現代の人々、殊更身体の衰えを感じる方々には今一度自身の動作を見直してほしい。
最後に頼れるのは文明の利器ではなく己の肉体しかないのであるから。
まとめ
農家さんはコシが強い。

今回参加させていただいたマイキーさんの企画
素敵な企画をありがとうございます。
バトンをくださった軒下園芸家のcapy_laboさん
色々な植物を見せていただいたり、植物に対する向き合い方を考えさせてくださる素敵な園芸家さんです。
多肉、蘭、羊歯、苔などなどの生育記録を惜しげなく見せてくださり、どれも和を感じる美しい植物たちです。
私なんぞにこのような機会を与えていただき、大変ありがとうございます🙇
イベントのルールに則り、以下の2名様にバトンを回させていただきます。
涼月さん
素敵なお庭で四季の花々を育てたり家庭菜園をされている涼月さん。
御主人と協力しながら花や野菜を育て、とても美味しそうな料理を作られていらっしゃいます。
ずっと昔から色々なものを抱えながら生きて来られていて、文字に底知れぬ深さを感じます。
コウヅキ ハナエさん
何十年もオリジナル漫画を描き続けられているコウヅキ ハナエさん
現在連載されている『魔王大陸記』は設定の全貌など明らかになっていませんが、モブ含めキャラクターがちゃんと生きているという感じがして見応えがあります。
ちょっと(?)ダークな設定ぽくてこれからどういう展開になるのか楽しみです。
以上
既に企画に参加済みの方含め推薦したい方はたくさんいらっしゃいますが、悩みに悩んだ結果、コメントなどから直近で特に印象に残った2名様を推薦させていただきました。
あまりに突然ですし残り期間が短いということもあるので、無理して参加なさらなくても大丈夫です。
気付かなかったらそのまま放置で結構です。
気付いてそのまま放置でも気にしません。
余裕がありましたら気軽に書いていただければと思います。
お二方には「農と武」の「ぶ」もしくは「ふ」から始まるエッセイ(っぽい記事)を書いていただけますと幸いです。
※以下を守っていただければ何でも大丈夫です。
・「ぶ」もしくは「ふ」から始まるタイトル
・140文字以上
・8月31日〆
・「#エッセイしりとり」のタグ要
・次の方の選出は最大2名(選出なしも可)
それでは、皆さんありがとうございました。

