訪問看護開始の流れを現場目線で解説|依頼から初回訪問後までの7ステップ
訪問看護では、依頼されてから初回訪問までにいくつものステップがあります。
流れをなんとなく分かっている方も、自分がいざ関わるとなると戸惑ってしまう方もいるでしょう。
この記事では、依頼を受けてから初回訪問後までの実際の流れを、7つのステップに分けて解説します。
流れだけでなく、現場で実際に判断・確認していることも合わせて紹介しますので、ぜひ日々の業務で活用してください。
ただし、ステーションによって細部の運用は異なります。
この記事で紹介するのは、私が働くステーションでの流れなので、必ず所属ステーションのルールや先輩の指示を優先させましょう。
💡この記事で分かること
● 訪問看護が始まるまでの現場の流れ7ステップ
● 各ステップで行うこと
● 各ステップで確認・収集しておくべき情報
● 必要な書類
訪問看護の初回訪問後までの流れ
依頼から初回訪問後まで、次の7ステップで進みます。
STEP1 依頼・簡単な情報収集
STEP2 訪問内容・スケジュールを提案
STEP3 介入決定
STEP4 担当者会議・契約
STEP5 計画書作成
STEP6 初回訪問
STEP7 初回訪問後の記録・報告・加算算定

それぞれのステップについて、現場で実際に確認・判断していることも含めて解説します。
STEP1 依頼・簡単な情報収集
訪問看護ステーションへの依頼は、以下の方々から来ることが多いです。
💡よくある訪問看護の依頼元
● ケアマネジャー
● 医療機関(主治医、地域医療連携室など)
● 本人様・ご家族様

医療機関や本人様・ご家族様から依頼があった場合は、まずは要介護認定・要支援認定(以下、要介護認定等)を受けているか確認します。
要介護認定等を受けていたら、ケアマネジャー(以下、ケアマネ)を通して依頼してもらうか事業所からケアマネに連絡を入れます。
要介護認定がない場合は、STEP2へ進みます。
実際の現場では、医療保険の訪問看護を利用する方でも、要介護認定を受けている人がいます。
この場合は担当のケアマネがいるので、ケアマネから依頼が来ることもあります。
利用者様の状態や環境の情報をいただけるので、連携しておくと介入がスムーズになりますよ。
この依頼の段階で、以下のような本人様の簡単な情報を得ておきましょう。
チェックリストにしておくと、聞き忘れが減るため便利になります。
💡得ておくとよい本人様の情報例
● 年齢
● 性別
● 傷病名
● 現在の生活状況
● 大体の住所
● 希望の訪問日数や時間・職種
依頼は電話で受けることもあります。
電話対応が心配な場合は、以下の記事を参考にしてください。
STEP2 訪問内容・スケジュールを提案
依頼時にいただいた簡単な情報から、対応可能なスケジュールと訪問職種を提案します。
もし空きがない場合は、以下のことを提案するとよいでしょう。
● 空きが出そうな時期
● 回数を減らしての訪問
● 希望の職種と違う職種の訪問 など
私が働いているステーションでは、スケジュールが空いている所で依頼を受け、後日スケジュール調整していることもあります。
空きがない時に依頼が来た場合、事前にどうするかステーションで決めておくと良いでしょう。
STEP3 介入決定
提案したスケジュールや訪問職種について、利用者様の合意が得られたら正式に介入を決定します。
正式に依頼を受けた後は、以下のことを進めます。
利用者様の個人情報、基本情報をいただく
主治医の許可をもらっているか確認し、指示書を依頼する
担当者会議、契約の日程調整を行う
💡担当者会議とは
要介護認定等を受けている本人様に対して関わっている多職種・介護サービスなどの職員が集まり、本人様の支援の方針や役割分担を共有する会議のこと。
介入が決定してから、以下のような利用者様の詳細な情報を取得しましょう。

訪問看護は主治医の許可・指示書の交付がないと、訪問を開始できません。
主治医にもよりますが、記載や受け取りまでに時間がかかることもあるので早めに依頼をしましょう。
指示書依頼と同時に、担当者会議や契約の日程調整も行います。
担当者会議はケアマネを中心に行うため、自分の空き時間などを事前に伝えておき、日程調整をお願いするとよいでしょう。
STEP4 担当者会議・契約
担当者会議日や契約日が決まったら、当日行うことを確認しておきましょう。
私のステーションでは担当者会議をして、そのまま契約に進むことが多いです。
担当者会議では、以下の5つを行います。
<担当者会議の内容>
● 顔合わせ、自己紹介
● 利用者様の状態・希望等の確認
● ご家族様の希望の確認
● 訪問内容、訪問スケジュール、初回訪問日等の確認
● 保険証、ケアプランなど必要書類の確認
担当者会議では、ケアマネから介護保険被保険者証やケアプランなどの情報を受けとります。
マイナ保険証などで保険証を確認する場合は、読み取り機能つき端末で読み取ります。
あとは事務所の方で確認できるようになっており、2回目以降は読み取りの必要がなくなります。
また、契約時は以下の書類を持っていきましょう。
<契約時に必要な書類例>
● 契約書
● 重要事項説明書
● 個人情報保護についての同意書
● 口座振替依頼書
書類を本人様・ご家族様と一緒に確認しながら、訪問看護ステーションの概要や料金、時間などの説明を行います。
利用者様・ご家族様の分からない所を解決してから、同意を得ましょう。
STEP5 計画書作成
担当者会議を受け、訪問看護計画書を作成します。
計画書には、利用者様・ご家族様の意向を踏まえて書く必要があります。
また、作成した計画書は利用者様・ご家族様も読むため、簡潔に分かりやすく記載します。
計画書の内容を説明したら、同意を得ましょう。
計画書の書き方は、記入例も具体的に解説している以下の記事を参考にしてください。
STEP6 初回訪問
初回の訪問は、医療保険でも介護保険でも原則自ステーションの看護職員が訪問します。
厚生労働省の通達では、以下のように記載されています。
訪問看護サービスの「利用開始時」については、利用者の心身の状態等を評価する観点から、初回の訪問は理学療法士等の所属する訪問看護事業所の看護職員が行うことを原則とする。
看護職員とは、保健師、看護師、准看護師のことです。
ただし、准看護師は計画書が書けないので、看護師が訪問することが多いです。
介護保険の報酬に「初回加算」があり、訪問できる職種が決められています。
詳しい算定要件は、以下の記事を参考にしてください。
初回訪問では、実際の生活環境や利用者様の状態を直接確認します。
訪問看護を初めて利用するので、利用者様やご家族様には丁寧に説明しながら進めましょう。
STEP7 初回訪問後の記録・報告・加算算定
初回訪問した後は、以下のことを行っておきましょう。
💡初回訪問後に行うこと
● 訪問記録の作成
● 初回訪問時の状態を主治医やケアマネへ報告
● 初回訪問に関する加算の算定確認
初回訪問後は主治医やケアマネに、訪問看護が開始できたことや利用者様の状態などを簡単に報告しておきます。
その後は、毎月作成する報告書で報告しましょう。
報告書の書き方を知りたい方は、以下の記事を読んでおきましょう。
また、介護保険の初回加算を算定するにはルールがあります。
算定要件を満たしているか、確認しておきましょう。
医療保険には初回加算はありません。
依頼から訪問開始後まで必要な書類一覧
依頼から訪問看護開始後までで必要な書類を、以下にまとめました。

記載してあるものは必須ですが、この他にも追加で受け取る書類や準備する書類があることもあります。
ステーションごとでルールがあるので、確認しておきましょう。
まとめ
この記事では、訪問看護を開始するまでの流れを、現場目線で7つのステップに分けて解説しました。
依頼されてから、以下の7ステップで初回訪問後の対応までつなげましょう。
STEP1 依頼・簡単な情報収集
STEP2 訪問内容・スケジュールを提案
STEP3 介入決定
STEP4 担当者会議・契約
STEP5 計画書作成
STEP6 初回訪問
STEP7 初回訪問後の記録・報告・加算算定
現場では、依頼を受けてからステーションの状況によって判断する場面が多々あります。
特にSTEP1の依頼段階では、空き状況の確認と簡単な情報収集を行い、調整していくのが良いでしょう。
また、初回訪問して終わるわけではありません。
STEP7の記録作成・報告・加算算定まで行って、はじめて一連の対応が終わります。
しっかり確認し、算定漏れや報告忘れを防ぎましょう。
慣れないうちは、戸惑うことも多いかもしれません。
この記事を読み返しながら、少しずつ流れをつかみましょう。
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やる気が出ます!!