「WILLPOWER 意志力の科学」を読む⑩ダイエットせずに減量を成功させる
はじめに
ダイエットは、なぜこれほど失敗しやすいのでしょうか。多くの人が、「今度こそやめる」「もう二度と食べない」と強く決意します。
しかし結果は、元に戻るか、以前より悪化することすらある。本書は、この現象を意志力の弱さではなく、戦略の誤りとして説明します。
減量を成功させたいなら、ダイエットをしてはいけない。とまで言っています。
1. なぜこのテーマが重要なのか?
ダイエットは、自己コントロールの象徴のように扱われます。食べたい欲求に耐え、厳しいルールを守り、体重を落とす。
しかし本書は、この発想そのものが意志力を消耗させると指摘します。自己コントロールと減量の成功は、必ずしも直結していない。ここを取り違えると、努力すればするほど失敗しやすくなります。
2. 著書の要点をかみ砕く
① 守るべきルールは「ダイエットをしない」
本書が示す最初のルールは、意外なものです。
ダイエットをしない。チョコレートを断つ、特定の食品を禁止する、そうした誓いは立てないことだと解説しています。
なぜなら、一度でも破るとすべてが無意味になったと感じてしまうからです。
② 一線を超えると、歯止めが利かなくなる
厳しい制限には、落とし穴があります。一日の摂取カロリーの上限を決め、それを少しでも超えた瞬間に、今日はもうダメだどうせなら食べてしまおうと考えてしまう。この思考が、意志力を一気に崩します。
③ 短期の減量より、自己コントロールを優先する
本書は、短期間で体重を落とすことよりも、長く続く行動の変化を重視します。
現実的な目標を設定し、少しずつ体を変えていくほうが、意志力の消耗は少なく、結果も安定します。
④ 人は本来、適正な量を食べられる
人間は本来、必要な量を食べる能力を備えています。しかし年齢を重ねるにつれて、その感覚は鈍っていくそうです。
外から与えられたルールや決められたスケジュールに頼るほど、自分の感覚を信じられなくなる。一度ルールから外れると、頼るものがなくなってしまいます。
⑤ 意志力を保つには、食べる必要がある
意志力は、グルコースを必要とします。食べなければ、自己コントロールはさらに難しくなります。
太っている人ほど厳しいダイエットをしがちですが、それは逆効果になることが多いと言っています。
⑥ 驚くほど効果的な方法は、地味である
太りそうな食べ物を手の届く場所に置かないようにしたり、夕食後すぐに歯を磨くなど、摂取カロリー全体を管理するのではなく、「こうした料理を前にしたらどうするか」をあらかじめ決めておくということを説明しています。
行動を先に決めることで、意志力を使わずに済みます。
⑦ こまめな監視が、リバウンドを防ぐ
体重は、毎日測ったほうがリバウンドしにくい、何を食べたかを記録することも、効果があります。これは自分を責めるためではなく、現実を見失わないための仕組みです。
⑧ 「絶対やめる」から「いずれやめる」へ
絶対に食べないと決めるのは、強い意志力を必要とします。それよりも、後で食べようと考えるほうが、ストレスは少ないそうです。
本書は、食べ物に関して絶対的な禁止を設けないことを勧めています。

3. その主張をどう受け取ったか?
今回は人類の永遠の課題とも言える「ダイエット」でした。
ここでは、決して無理なことをせずに減量していくという夢のような話を展開しています。
しかしながら、内容としては理にかなったことを述べていると感じました。
食べ物に近づかないとか、食べることを先送りにして回避しようとするなど、人間の陥りやすい思考を利用したダイエット方だと思います。
そして個人的には重要な部分と思ったのが、「目標設定」です。
何キロ減量するのか?それは何のためなのか?どんなメリットがあるのか?
そういった明確な目標がブレない行動を生み出すと思います。
4. 次回予告
次回はいよいよ最終回、
守りよりも、攻めの戦略を
を扱います。
意志力を
消耗から守るだけでなく、
どう使えば
人生を前に進められるのか。
シリーズの総仕上げとなります。
5. このnoteについて
この連載は、
ロイ・バウマイスター/ジョン・ティアニー著
『WILLPOWER 意志力の科学』
を読み解きながら、
自己管理や成果を
精神論ではなく
設計と運用の問題として捉える
試みです。
筆者自身の経験も交えながら、
現代の働き方や生活に
どう応用できるかを整理しています。
※本記事は、著作権法第32条(引用・批評目的の正当な利用)に基づいて作成しており、
著作権者および出版社の権利を侵害する意図はありません。
いいなと思ったら応援しよう!
応援よろしくお願いいたします。いただいたチップは活動費として使わせていただきます。