どうやら、いよいよ物語は動き始めそうだ|雨の連休は少し忙しかった
昨日と今日、かなり久しぶりの連休になった。一か月以上ぶりだろうか。
本当は今日、仕事にするつもりだったのだが、ここしばらく天気が安定せず、雨ばかり降っている。予定していた作業もなかなか進まない。なら、思い切って休んでしまおう。
名古屋では災害級の大雨になっている映像がテレビから、滝のように流れてきた。
連休初日。朝から、清掃で出たごみをクリーンセンターへ運び、そのまま母を買い物へ連れて行った。それで午前中は終わり、昼にはビートルズについて書いたnoteを一本アップして、それから銀行を何軒か回った。
夕方になって、突然、強い雨が降り出す。
困ったな。
今夜は、友達の家を訪ねる予定になっている。
出かけるのをやめようか、そう考えてしまうほどの雨で、窓の外を眺めながらどうしようか迷っていると、携帯が鳴った。
友人だった。
どうやら、待っているらしい。
行かない選択は、気遣いではなかったようである。迷って損をしたような気がして、雨の中、車を出した。
途中、手土産代わりにコーヒー豆でも買っていこうと思い、スターバックスへ寄ったのだが、着いたころには土砂降りになっていて、駐車場まで来たものの車から出る気にはなれず、そのままドライブスルーへ滑り込んだ。
目の前にある縦長のディスプレイには、いくつものドリンクが並んでいる。
「コーヒー豆が欲しいんですけど」
「少々お待ちください」
次の瞬間、それまでドリンクが並んでいた画面が、一瞬でコーヒー豆の画面へ切り替わった。
マジックでも観ているみたいだ。
「すごっ」
思わず声が出た。
パイクプレイスの豆を一袋買い、再び雨の中へ飛び出した。
友人は私より五歳年上で、昨年まで自営業をしていたのだが、この夏から再就職したと聞いていた。一度顔を見に行こうと思いながら、なかなか行けずに一年以上が過ぎてしまい、少し悪い気もしていた。
家に着いても、外では相変わらず激しい雨が降っている。
ところが中へ入れば、そんな雨とはまるで関係がないように話が始まり、久しぶりに会った友人や家族と笑っているうちに、さっきまで車の屋根を叩いていた雨の音も気にならなくなった。
娘さんも帰ってきていた。彼女とも、一年以上会っていない。
私の顔をじっと見ている。
「歳を取ったね」
そう言われた。
そうかな、と思った。
今年の春に病気をしたせいだろうか。それとも、これまでが歳のわりに若く見えすぎていただけなのかもしれない。なんといっても、今年で五十七歳になる。
それからまた、みんなで笑って話した。
気がつけば、午後十一時近くになっていて、そろそろ帰ろうと席を立った。
* * *
連休二日目。今日も朝から、空ははっきりしない。
かなり久しぶりの連休なので、やれるものはやってしまおうと思っていたのだが、一つの作業を長く続けるより、今日は何度もチャンネルを切り替えるような一日になった。
昼にはトマトを刻み、ナスと一緒に多めのオリーブオイルで炒めて、パスタを作った。
オリーブオイルを多めにしてトマトを炒めると、酸味の角が取れて、ずいぶんまろやかになる。味付けはコンソメと天然塩だけで十分だ。
これは一度、やってみてほしい。
おいしいよ。
昼を食べて、休んでから庭へ出た。
かなり蒸している。首にタオルを巻いてくるのを忘れたが、蚊取り線香だけはいつもの場所に置いて火をつけると、細い煙が湿った空気の中をゆっくり流れていった。
夏の残り香のようだ。
芝へ鎌を入れて、根切りを始める。
切った芝をバケツへ放り込んでいると、すぐにいっぱいになったので、中身を空にして、また鎌を入れる。
やっと半分くらい終えたところで、雨が落ちてきた。最初はそのまま続けられる程度だったのだが、あっという間に雨脚が強くなり、スコールのようになった。
仕方なく片づけて、家へ戻る。
今月締め切りの市民文芸へ出すエッセイを考えた。昨年に続いて書くなら、何を書こうか。そんなものを考えているうちに、今日はコンセプトを作っただけで終わった。
もう一つ、最近悩みの種がある。
あの「X」だ。
一年ほど、ほとんど開いていない。
再開しようかと思った時期も何度かあったのだが、そのままになっていて、今日、久しぶりにタイムラインを眺めてみると、そこには懐かしい名前がいくつも並んでいた。一年も見ていなかったのに、みんな今でも普通に何かを書いている。どうやって入って行けばいいだろうか、顔に似合わず悩んでしまった。
さて、今夜のnote記事は何を書こうか、なんて考えていたら、昨日アップしたビートルズの記事にも、コメントが届いている。嬉しい一瞬だ。
『オールディーズ』を、モノラル盤とステレオ盤で交互に聴いているらしい。なんというこだわりようだろう。モノラル盤はオデオンの赤だろうか、なんて思ってしまった。
それでも、ビートルズを何から聴くのかと聞かれれば、それぞれに自分なりの答えがある。それは、そうだろう。理屈ではないのだから。
夕方になって、散髪へ行った。
相変わらず天気はよくないし、別に今日でなくてもよかったのだが、こういうものは気持ちの問題である。髪を切って店を出ると、久しぶりの連休もそろそろ終わりだった。
帰宅して、少しだけ読書。かなりゆっくりペースで読んでいる『羊をめぐる冒険』を手に取る。章の切り替わる最後のシーンを読んだところで、どうやら、いよいよ冒険の物語が動き始めそうである。
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