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ルーベンスが好きだと思ってた

昔、ルーベンスが好きだった。

有名な画家なので、ご存知の方も多いだろう。
17世紀のヨーロッパを代表する絵画の巨匠だ。
美術に疎くても、「フランダースの犬」で主人公・ネロがずっと見たがっていた絵画の作者だと言えばピンとくるかもしれない。

――と、ここまで書いて頭の中で警鐘が鳴る。
なんだ?この違和感。

もしかして何か間違っていることを書いているだろうか。
正確な情報を得るために「ルーベンス」で検索する。

17世紀、ヨーロッパ、「フランダースの犬」。合っている。
肝心の絵画の画像も見てみる。そうそう明暗がはっきりしてて、代表作は……あれ?
『キリスト降架』『キリスト昇架』『マリー・ド・メディシスの生涯』『パリスの審判』……?

 
……違った。
私が好きなのは、レンブラントだった。
 

「フランダースの犬」で違和感を覚えるのも納得だ。レンブラントは「フランダースの犬」とは関係なかった。

すみません。仕切り直します。


昔、レンブラントが好きだった。

有名な画家なので、ご存知の方も多いだろう。
17世紀のヨーロッパを代表する絵画の巨匠だ。
美術に疎くても、代表作『夜警』は誰しも一度は見たことがあるだろう。

レンブラント・ファン・レイン《夜警》1642年
Public Domain / Wikimedia Commons

好きになったきっかけは美術の授業――ではなく、世界史の授業だった。
オランダ独立戦争か何かの文脈で、世界史の教科書の隅っこに小さく描かれていた『織物検査役人』の絵。

レンブラント・ファン・レイン《布地商組合の見本調査官たち(織物検査役人)》1662年
Public Domain / Wikimedia Commons

ちなみに教科書には『織物検査役人』というタイトルで載っていたと思うが、調べてみると『布地商組合の見本調査官たち』とか『織物商組合の幹部たち』とかの名前で載ってることが多かった。
私はもう自分の記憶を信じられないのだが、ここは『織物検査役人』で押し通す。

『夜警』と同じくいわゆる集団肖像画で、布地商組合のおじさんたちが描かれている。ペルシャ風の布地を鑑定しているところらしい。

このおじさん達の絵に、当時ゴリゴリ創作オタク高校生だった私はひどく心を揺さぶられた。

同じような格好をしていながらも表情や動作がそれぞれ個性的なおじさん達。
記念写真のような肖像画とは明らかに違う、仕事の途中、しかも予期せぬ来訪者が乱入してきた瞬間を切り取ったようなドラマチックな構図。

美術にも歴史にも明るくないが、この絵はなぜか私のお気に入りになった。
どのくらいかと言うと、この絵をオマージュしてイケメンキャラを考えて同じ構図でイラストを描き、オリジナルストーリーを考えるくらい。

確か中世ヨーロッパ風のファンタジー世界で、6人で何でも屋をやってて、政府の陰謀と絡む事件を人知れず解決する、みたいな話を構想(妄想)してたはず。

待てよ、だんだん設定を思い出してきた。

※読まなくていいです。

左端は双子の弟でその容姿と歌声から「天使」と呼ばれているかわいい系男子。
その隣で今にも立とうとしているのは、顔も性格も怖いけど仕事ができる、でもどこか抜けてるリーダー。
その隣が敬語で話す腹黒眼鏡長髪糸目サブリーダー。(CVは石田彰でお願いします)
奥の方に立っているのは無口で優しくて力持ち、色黒ガッチリ体型の戦闘要員。
サブリーダーの隣に座っているのは双子の兄で弟にコンプレックスがある根暗な参謀役。
右端は元スリの軽薄チャラ男。でもその軽薄さで暗い過去を隠しているようで――。

若い頃の創作意欲怖い。
完全にこの絵と関係ない。
何でも屋ってなんだ。織物検査役人の設定ぐらい残せ。


今回改めて昔好きだったものの記憶を掘り返してみたが、見事に曖昧になっていた。
いや、曖昧とかじゃない。完全に間違っていた。
ルーベンスとレンブラントには申し訳ない。

昔の自分よ、オリジナルストーリーを考える前にこの絵の時代背景とか、作品についての知識をもっと学んでおいてくれよ。
そうしたら大人になってこんな恥ずかしい間違いを晒さなくて済んだかもしれないのに。
いや、晒したのは今の自分の勝手だけど。勢いで黒歴史も晒してしまったけど。

でも調べ直して、やっぱりレンブラントの絵は素敵だなぁと思うし、昔大塚国際美術館でたくさんのレンブラントの絵(正確には陶板複製画)に圧倒されたのを思い出した。いつかまた行きたいな。
学生の頃は芸術とか歴史に全然興味なかったけど、ちゃんと学べばもっと面白い分野なんだろうと思う。

……いやでも、本当に混同してごめんね、ルーベンスとレンブラント。

 

 

 


この記事は「#エッセイしりとり」という企画に参加するために書きました。
エッセイのタイトルでしりとりをする企画です。
詳細はマイキーさんの記事をご覧ください。マイキーさん、楽しい企画をありがとうございました!

「る」で私にバトンを繋いでくださったのは、夏海さんです。

家族や日常のことをほんわかした雰囲気で、かつ「そう来たか!」という感じの言葉選びと視点で書かれています。毎回ニヤニヤさせられるので、なんというか、嫉妬してます。(なんで?)
バトンを回していただき、ありがとうございました!
こういう企画への参加は初めてだったのでなんだか新鮮でした。

しりとりということなので、僭越ながら次にバトンを回したい方をご紹介させていただきます。

■ランさん

毎日のように日々の気づきをポジティブに投稿されていて尊敬してます。同じく2人の子育てをしていることもあり、共感できることがモリモリです。

■じゅんこさん

ええ人や……と思いながら毎回読んでいます。お名前の通り頭の中の考えを中心に書かれていますが、読みやすくてするする読んでしまいます。その落ち着きを分けてほしい。

事前にアポとらず突然すみません。
お二人ともスキやコメントし合うような仲だし(距離感バグってたらすみません!)、私とエッセイの傾向?書き方?が違う方たちなので、面白い記事が読めるんじゃないかな〜と思い指名させていただきました。
8/31までの企画のようで締切も近いですし、気分が乗らないようでしたらスルーしても大丈夫です。
もし余裕があれば、ぜひ「た」から始まる記事をお願いします!

noteってこういう企画とかコンテストとかいろいろあるんですね!2ヶ月続けてようやく知りました。
うーむ、奥深きnoteの世界。
また面白そうなのがあれば参加したいです。

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