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ショートケーキ缶と五円玉

 白いクリームに赤い苺。
 キッパリとした可愛らしさがあるのが、ショートケーキ。

 ホールのショートケーキを模したチョコレートの缶は、ケーキ用の紙箱(デザイン)に入って売られていた。
 さて、中に何を入れようか。

 私は、貯めている五円玉をしまった。
 
 五円玉には、思い出がある。
 若い頃、海外旅行に出る時に、友人のお母様が五円玉に赤いリボンを結んだものを渡してくださった。
 
 それが、可愛いのである。
 お酢やお塩でピカピカに綺麗にした五円玉に、細くて赤いリボンを結びつけてあり、それを数枚、透明の袋にパックしてあった。

 道を聞いたら親切にしてくれたり、話しかけてくれた海外の方にお渡しすると喜んでくれた。
 お守りとして。
 わずかな時間を共に過ごせた日本人の思い出として。
 失礼でないなら、とお渡しした。

 今は、なかなか旅に出ることがなく、しまってあるものはくすんでしまっているけれど、時間がある時に五円玉をピカピカにしよう。
 それで、全ての五円玉に赤いリボンを結んで、この缶にしまっておいたら、開けた時に幸せな気持ちになれそうだ。
 ここから旅立ってくれる日を考えるのも楽しい。

 人のご縁は大事。
 ご縁と五円はよくかけられるけれど、人と人が出会うことで人生が楽しいものに変化するのは、本当のことだ。

 細くて赤いリボンを結んだピカピカの五円玉をいくつも、このショートケーキ缶にしまう。
 とにかく、可愛くて大好きな五円玉をしまう。
 

 
 

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LUNA.N. 書くこと、描くことを続けていきたいと思います。