選択肢を減らすと大切なものが見えてくる
― 多すぎる選択から離れると、自分の優先順位が見え始める ―
『未来は創られる ― 意図が現実を動かす“小さな実践”の物語 ―』 Vol.177
第七章 ― 未来を育てる小さな実践 ―
選べるものが増えれば、
もっと自由になれる。
そう思っていたのに、
選択肢が多すぎると、
かえって決められなくなることがあります。
こちらも気になる。
あちらも捨てがたい。
もっと良いものがあるかもしれない。
そう考えているうちに、
最初に何を大切にしたかったのかまで、
分からなくなっていく。
今は、
物だけでなく、
情報も、
生き方も、
選択肢にあふれています。
だからこそ、
何でも持つことより、
今の自分に必要なものを見極めることが、
以前より大切になっているのかもしれません。
選択肢を減らすことは、
可能性を狭めることではありません。
本当に大切なものへ、
心を戻していくことでもあるのです。
選択肢が多いほど迷いやすくなる
選択肢が増えると、
私たちは一つひとつを比較し始めます。
どちらが得か。
どちらが失敗しにくいか。
もっと良いものはないか。
比較すること自体は、
悪いことではありません。
けれど、
比べるものが増えすぎると、
選ぶために使う心の力まで、
少しずつ消耗していきます。
そして、
選んだあとにも、
あちらのほうが良かったかもしれない
と考えてしまう。
選択肢が多いことと、
満足できることは、
必ずしも同じではないのです。

心の選択会議
自分:
どれも捨てがたくて、
なかなか決められないんだ。
心の声:
候補はいくつあるの?
自分:
十二くらい。
心の声:
それは選択というより、
予選会だね。
自分:
全部に可能性がある気がするんだよ。
心の声:
だから、
全部を最後まで残してるんだね。
自分:
減らしたら損しそうで。
心の声:
でも十二個を握ったままだと、
本当に大切な一つまで見えにくくなる。
選ばないものを決めることも、
選ぶことの一部なんだよ。
自分に必要なものを見極める
選択肢を減らす時、
何でも捨てればいいわけではありません。
大切なのは、
自分の基準を持つことです。
今の自分に必要なのか。
心から大切にしたいのか。
ただ不安だから、
持っておこうとしていないか。
周りが選んでいるから、
自分も選ぼうとしていないか。
そう問い直してみると、
これまで同じように見えていた選択肢にも、
違いが見えてきます。
何を残すかを考えることは、
自分が何を大切にしているのかを、
確かめることでもあるのです。
選択肢を減らすと心に余裕が生まれる
全部を追いかけている時は、
心も忙しくなります。
あれもしなければ。
これも見ておかなければ。
こちらの可能性も残しておきたい。
けれど、
今は必要ないものを一つ減らすだけで、
心に少し空間が生まれます。
その空間があるからこそ、
目の前のことを丁寧に見られる。
一つのことに、
もう少し深く向き合える。
選択肢を減らすことは、
失うことばかりではありません。
今あるものを、
より大切にできるようになることでもあります。

心の持ち物検査
自分:
減らすって、
やっぱり少し不安なんだよね。
心の声:
旅行に行く時、
家の物を全部持っていく?
自分:
持っていかないよ。
心の声:
冷蔵庫まで?
自分:
それは旅じゃなくて引っ越しだね。
心の声:
人生でも、
念のためって言いながら、
いろいろ持ちすぎることがある。
自分:
可能性まで荷物になるの?
心の声:
持ち続けることに疲れているならね。
必要なものを選ぶと、
足取りが軽くなることもあるんだよ。
選択肢が多すぎる時に読みたい一冊
選べるものが多い時ほど、
何を残し、
何を選ばないかが大切になります。
そんな考え方を、
分かりやすく伝えてくれるのが、
『エッセンシャル思考
最少の時間で成果を最大にする』
グレッグ・マキューン 著
です。
この本では、
何でも抱え込むのではなく、
自分にとって本当に大切なものを見極め、
そこに力を注ぐ考え方が紹介されています。
選択肢を減らすことは、
可能性を狭めることではなく、
大切なものを選びやすくすること。
そんな視点を持たせてくれる一冊です。
今日からできる小さな実践
今日は、
最近迷っていることを一つ思い浮かべてみてください。
そして、
すべてを残したまま考えるのではなく、
今の自分に本当に必要なものを三つだけ残すとしたら、
何を選ぶだろう。
と問いかけてみてください。
今は必要ない。
これは誰かの期待かもしれない。
これは本当に大切にしたい。
そんなふうに、
一つずつ見ていきます。
答えを急ぐ必要はありません。
減らしてみることで、
見えてくるものがあります。
まとめ ― 大切なものは減らした時に見えてくる
選択肢が多いことは、
豊かさの一つです。
けれど、
すべてを選ぼうとすると、
本当に大切なものまで、
見えにくくなることがあります。
今の自分には何が必要なのか。
何を大切にしたいのか。
今の自分に、本当に必要ではないものは何か。
そうやって少しずつ整理すると、
自分の心が向かいたい方向も見えてきます。
選択肢を減らすことは、
未来を狭くすることではありません。
自分にとって大切な未来へ、
力を注げるようにすることなのです。
次回は、
自分の時間を取り戻す人がしていること
本当に大切なものが見えてきても、
日々の忙しさの中では、
つい後回しにしてしまうことがあります。
時間は増やせなくても、
何に時間を渡すかは少しずつ選び直すことができます。
限られた時間を、自分が大切にしたいものへどう使っていけばいいのか。
次回は、
時間と選択の関係から、自分らしい未来のつくり方を見つめていきます。
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