第18回:制作記録という途中経過の残し方
前回は、
Funktownの世界を掌編とイラストで作っていった話を書いた。
今回は、
その土台になっていた「制作記録」について書こうと思う。
Funktownを振り返ってみると、
前作「Falling Petals」と一番違っていたのは、
制作の途中を残していたことだった。
Falling Petalsの頃は、
曲を作ることだけに集中していた。
完成したら公開する。
それが当たり前だった。
でも今回は違う。
作っている途中を書く。
悩んでいることを書く。
迷っていることを書く。
それが制作の一部になっていた。
不思議だったのは、
書けば書くほど、
自分が何を作りたいのかが見えてきたことだった。
歌詞を書く理由。
この曲が必要な理由。
アルバム全体の流れ。
頭の中ではぼんやりしていたものが、
文章にすることで整理されていく。
今思えば、
noteは制作ノートでもあり、
設計図でもあった。
そして制作記録は、
あとから別の作品にもなった。
ライナーノーツ
Release Notes
掌編
Webサイト
MV
その時に感じていた熱量を、
そのまま素材として使うことができた。
リアルタイムで書いていたからこそ、
あの空気感は残せたのだと思う。
もちろん、
順調なことばかりではなかった。
一度、
体調を崩して入院したこともある。
あの時は本当に辛かった。
それでも、
病室のベッドで、
「メランコリー」という曲が生まれた。
今振り返ると、
あの曲は、
あの時間だったからこそ書けた曲だった。
辛かった出来事も、
作品の一部になっている。
他にも、
Sunoのアップデートで音が変わってしまったこと。
思ったようにプロンプトが決まらなかったこと。
AIで曲を作っている人なら、
「ああ、あるある」と思うような出来事もたくさんあった。
そうした失敗も、
制作記録として残しておいて良かったと思う。
作品は、
完成した一曲だけではない。
その曲が生まれるまでに考えたこと。
迷ったこと
失敗したこと
寄り道したこと
その全部が、
作品の中に少しずつ積み重なっている。
だから今は、
プロセスそのものも作品の一部だと思っている。
曲だけを残すのではなく、
その過程も残す。
これから作品を作るときも、
この制作記録だけは続けていきたい。
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