ちょいちょい書くかもしれない日記(トークショー)
朝、6時半に起床。
猫たちの世話を済ませ、身支度をして、猫1匹1匹にお留守をお願いして出発。
向かうは東京である。
ジュンク堂書店池袋本店で、トークショーとサイン会のイベントをやるのだ。
行きの新幹線はけっこう混んでいて、隣の席に来たのはとても大柄な男性だった。
ああ、行きは肘置きを使えそうにないな、と軽く落胆していたら、その人は、席に座るなり腕組みをした。
これは油断して身体の一部が「越境」しないように工夫しておられるのだ、と気づいたのは、少し時間が経ってから。
細やかな配慮の紳士ニキであった。ありがたい。
私もしっかり腕組みして寝入ったので、我々の並びだけ、宣材写真撮影中のラーメン店主のようになっていただろうと思う。
池袋についたのは昼頃で、思ったよりも人が少なかった。それでも十分に賑わっていたのだが。
途中、スターバックスに寄り、スイートミルクコーヒーを大きなサイズで買う。低脂肪乳にチェンジ、シロップは「だいぶ少なめ」とお願いしたら、理想の甘さ加減に仕上げてもらえた。
初めて入ったスタバで理想の仕上がりだと、何だか妙に嬉しい。
会場へ行ったら、同社他部署のお馴染みの編集さんたちがお手伝いに来てくれていて、とても嬉しかった。
お目に掛かるのは何年ぶりだろう。たぶんコロナ禍ぶりかそれ以上。
ちっともお変わりなくて驚いた。自分ひとりが老けていく恐怖、という奴である。
会場は満員で、オンラインでもたくさんの方が参加してくださって、物凄く幸せな気持ちでイベントに臨ませていただけた。
ありがたいなあ……。
トークショー用のスライドも担当氏が頑張って素敵に作ってくれていて、それに従って話を進めることができ、タイムキーピング能力を褒められた。
いや……長年、時間どおりに講義をまとめて切り上げる癖がついているので、それは特に褒められるところではないのだ。
あとのサイン会でも、皆さん色んなお話をしてくださり、たくさんの差し入れもいただいてしまった。
有料イベントなのに、何だか申し訳ないけれど、「これ喜ぶかな!」と思ってお品を選んでくださったその時間とお気持ちの貴さを、深い感謝の気持ちで抱き締める。
仕事でお返しできるよう、頑張らねば。
イベントが無事に終了して一息ついたのも束の間、そのまま休日なので無人の出版社に連行されてさらなるサイン本作成という残業を行ったのは少し面白かった。
社屋の向かい側は「寿司の惑星」という異常に気になる店名のお寿司屋さんだった。開店準備中だったのだと思うが、窓越しに見える若い店員さんの、布巾を畳む手つきが丁寧でよかった。
どこの編集部も同じ匂いがする。真新しい紙の匂いだろうか。
大昔、初代担当氏に連れられて、講談社の旧社屋に深夜3時に行ったことを思いだした。
「あ、そこのでっかい段ボール箱には近寄るなよ。もう何年か、箱の中で寝起きしてる編集者がいるから」
あれが本当なのか、私をからかっていたのかは未だにわからないが、昔の編集者には猛烈に風変わりな人がそれなりにいたので、本当だったのかもしれない。
あのときは別に何か作業をしたわけではない。
私が、定宿にしていたホテルの部屋の窓の、本気のド真横に首都高速が見えるので、面白くて一晩眺めてしまう……という話を受けて、「講談社の編集部の窓からも見えらあ!」と連れていかれたのである。
確かに見えた。
丑三つ時に編集部の窓を全開きにして、ふたりでしばらく首都高速をビュンビュン走っていく車を眺めた。それだけの思い出だ。
無邪気すぎるところのある人だった。瞬発力も無駄にある人だった。
彼の話も「あの人と、あのとき、食べた。」に入っているので、是非読んでほしい。色んな意味で激しく困った人ではあったが、私にとってはただひとりの文芸の師である(他にも、文芸の叔父と兄と兄と姉と妹と妹がいる)。
在来線の中で、帰りの新幹線を上手い具合に前倒し予約変更ができた! と思ったが、上手い具合過ぎて、東京駅でいつものように彷徨う時間が取れなかった。
お腹が減っていたので、私が心から愛する「恋とスパイス」に行って、本気のギリギリのタイミングでカレーをかき込むことだけはできた。
あの店は、カレー自体はチョッパヤ提供されて便利なのだが、オーダーが「何人グループであろうと、端末でひとりずつ注文・会計する」という地獄システムなので、不慣れな団体が前に入ると悠久の時間が流れてしまう。
あと、店名が店名なので仕方がないし、無言でぽちぽちオーダーなので実害はないのだが、食べたいカレーが「海老とココナッツのロマンス♥カリー」だと、いささかグンニャリする。
パクチー抜きを選択し、炙りチーズと温玉をトッピングし、さらに飲み物を足すとなかなかな値段になって小さく驚くのだが、これは私の認識と、トッピングを我慢できない弱さが悪い。
カレーはそもそも高くつきがちな食べ物なのだ。ココイチしかり。
実際、「すっきりした瀬戸内レモンのラッシー」は物凄く美味しかった。次も頼むと思う。
帰りの新幹線ではiPadを開いたところで意識消失。起きたら名古屋、首がもげそうに痛くなっているといういつもの流れであった。
帰宅したら、猫たちは皆、目を三角にしていた。ごめんて。
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こんなご時世なのでお気遣いなく、気楽に楽しんでいってください。でも、もしいただけてしまった場合は、猫と私のおやつが増えます。