秋の訪れに乾杯
マンションの小さなベランダに並んで
「お疲れさま」と缶ビールを合わせる
カシュッと乾いた音が静かな夜に響いて
私たちの夏の終わりの時間がそっとはじまる
すっかり涼しくなった夜風が
火照った肌を心地よく撫でていく
「もう秋だね」
笑うあなたの横顔を
すぐ隣で眺めながら、私もそっと缶を傾ける
キンと冷えた缶を持つ指先
その一方で、肩と肩が触れ合う場所から
じんわりと体温が伝わってくる
シュワシュワと小さな泡が弾ける音
並んで見下ろす街の明かり
あなたに触れたまま
もう少しだけ、この夜に染まりたい
飲み干したあとの静けさの中で
「明日もまた、恋をしている」
そう心でつぶやきながら
肩を寄せたまま
秋の夜風に、そっと包まれた
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