ユーザー目線と共感ギャップ。相手立場になって考えるポジション・チェンジが生む共感とは

WEBデザインの仕事をしているせいか、「ユーザー目線で考えること」の大切さをいつも実感しています。甲田和美です(メルマガはこちら)
発信のネタ探しは
「夕食の献立作り」によく似ている
実は、この考え方は文章での情報発信にも、そのまま当てはまります。
自分の知識や経験という「食材」はたくさんあるのに、それをどう料理すれば、お客様に喜んでもらえるのか分からない。
「今日は何を書こう……」
そんなふうに手が止まってしまうことはありませんか?
今日は、今まで数えくれないくらい試行錯誤してきた「ユーザー目線」に、心理学と"食べやすさ"という視点を重ねながら、読まれる発信のヒントをお話しします。
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発信に悩む人は、献立にも悩む
夕方、スーパーで献立を考えながら歩いていると、「今日は何を作ろう」と立ち止まることがあります。
冷蔵庫の中に何があるかは分かっている。でも、それをどう組み合わせれば、家族が「おいしい」と喜んでくれるのかが浮かばない。
自分が持っている知識やスキルは分かっている。でも、それをどう伝えれば、お客様に「知りたかった」「助かった」と思ってもらえるのかが分からない。
発信が止まってしまう原因は、「ネタがない」ことではなく、「相手に喜ばれる料理の作り方」が見えていないことなのかもしれません。
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専門知識を並べるだけでは、
胃もたれしてしまう
料理には、大きく分けると二つの方向があります。
ちょっと極端ですが
ひとつは、知識として料理を紹介したり技術を披露するための料理。
もうひとつは、食べる人の体調や好みを考えて作る料理です。
ビジネスの発信でも、私たちは前者になりがちです。
「こんなことまで知っています。」
「この理論は難しいけれど、とても重要です。」
もちろん専門知識は価値があります。
でも、それをそのまま並べるだけでは、胃もたれしている人に大きなステーキを出すようなものです。
相手が本当に欲しいのは、知識の量ではありません。
「自分の悩みが解決できそう。」
「これなら私にもできそう。」
そんな安心感です。
心理学には「共感のギャップ(Empathy Gap)」という考え方があります。
人は、自分が夢中になっていることほど、相手も同じ温度で興味を持っていると思い込みやすいという性質があります。
だからこそ、発信では「自分が話したいこと」より、「相手が今知りたいこと」を優先することが大切なのです。
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読まれる文章は「消化がいい」
行動経済学には、「認知流暢性(Cognitive Fluency)」という考え方があります。難しく聞こえますが、意味はとてもシンプルです。
人は、理解しやすいものほど「分かりやすい」「信頼できる」と感じやすいのです。専門用語が並んだ文章は、栄養価は高くても、噛む力が必要な玄米のようなもの。
一方、相手の日常の言葉で書かれた文章は、やわらかく炊いたご飯や、おかゆのように、自然と体に入ってきます。
「すごい人だ」と思われることより、
「なるほど」「できそう」
と思ってもらうこと。
発信で大切なのは、情報量よりも「消化の良さ」なのではないでしょうか。
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発信する前に、一度だけ「味見」をする
では、どうすれば読みやすい発信になるのでしょうか。
私が大切だと思っているのは、「味見」をすることです。
書き終えたら、一度だけ立場を入れ替えて考えてみます。
「初めて読む人なら、どう感じるだろう。」
「この言葉は伝わるだろうか。」
コーチングでは「ポジション・チェンジ」と呼ばれる考え方ですが、難しく考える必要はありません。
画面の向こうにいる、たった一人のお客様を思い浮かべるだけです。
その人の気持ちになって言葉を選び、少しだけ味を整える。
そのひと手間が、発信の伝わり方を大きく変えてくれます。
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発信は「言葉の食事」
発信とは、言葉で食事を作ることなのだと思います。
だから大切なのは、「私は何を作りたいか」ではなく、
「相手は今、どんな食べたい気分なのか」を考えること。
梅雨の時期だから…
そろそろ暑くなるな…
日が長くなってきたな…
日々感じたことに共感できる人が届ける相手かもしれません。
その視点を持てるようになると、あなたの知識や経験は、ただの情報ではなく、相手の力になる一皿へと変わっていきます。
そして、「また読みたい」「この人の話をもっと聞きたい」と思ってもらえる発信は、そんな小さな思いやりの積み重ねから生まれるのではないでしょうか。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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