あとは、飛ぶだけ🕊️
水面に顔を出したとき、
初めて息ができた。
機能不全家族で育った人は、
人生を「0」から
始めていないのかもしれない。
私の感覚では、
ずっと海の中にいたようなものだった。
苦しくて、
息ができなくて、
ただ水面に出ようと必死だった。
溺れているんだから、
他のことをする余裕なんてなかった。
ただ苦しい中で息をして、
死なないようにしていただけだった。
自分の気持ちを言うこと。
嫌なことを「嫌」と言うこと。
人を信じること。
誰かに頼ること。
失敗しても大丈夫だと思うこと。
「どうして私は、こんなこともできないの?」何度もそう思った。
周りを見るたびに、
自分だけが遅れているような気がした。
でも、違った。
泳げなかったんじゃない。
私はずっと、
水の中で生きようとしていた。
水の中では、
普通に呼吸することができない。
水の外では当たり前のことが、
水の中では当たり前じゃない。
「できない」んじゃなかった。
「できる環境」にいなかっただけ。
海の中で、私は何を覚えてきたのか
長い時間をかけて、1つずつ覚えてきた。
自分の気持ちを知ること。
嫌なものを嫌と言うこと。
人との境界線をつくること。
自分を大切にすること。
自分の人生を自分で選ぶこと。
どれも、簡単じゃなかった。
自分の気持ちを言ったら、
場が壊れた。
嫌と言ったら、
空気が変わった。
境界線を引いたら、
罪悪感が出てきた。
一歩進んで、また戻る。
その繰り返しだった。
でも少しずつ、
できるようになっていった。
水の中でも、
生き延びるための知恵を身につけてきた。
それは弱さじゃない。
あの環境で、
あの私が生き延びるための、
精一杯の知恵だった。
そしてようやく、
水面に顔を出した。
ある日、
息ができることに気づいた。
人の顔色を、
そこまで読まなくなった。
言いたいことが、
言えるようになった。
嫌なことは、
嫌と言える。
誰かの機嫌に、
1日を左右されなくなった。
これが「0地点」。
みんなが最初から立っていた場所に、
ようやく辿り着いた。
ずいぶん時間がかかった。
遠回りもした。
何度も沈みかけた。
それでも、ここまで来た。
でも、何も持っていない0じゃない
ここが、1番伝えたいこと。
私はようやく0になった。
でも、何も持っていない0ではない。
深いところまで沈んだから、
人の痛みが分かる。
「そんなことで」とは言えない。
その人にしかわからない事情があることを、
体で知っているから。
苦しかったから、
安心できることの尊さが分かる。
何も起きない1日が、
どれほどありがたいか。
安心できる人が1人いることが、
どれほど尊いか。
普通の毎日の中に、
本当はたくさんの幸せがあることを
知っている。
傷つく関係を知ったから、
大丈夫な人が少しずつ分かる。
本当に大丈夫な人は、
こちらの「嫌」を尊重してくれる。
一緒にいるとき、
必要以上に自分を守らなくていい。
その人の前では、自分でいられる。
そういうことが、
少しずつ分かるようになった。
当たり前がなかったから、
当たり前がどれほど幸せかも知っている。
家に帰って、ホッとできること。
「今日は疲れた」と言えること。
失敗しても責められないこと。
そんなものは、
昔の私にとって当たり前じゃなかった。
だからこそ今、
小さな幸せを小さいまま
見過ごさずにいられる。
全部、持っている。
傷そのものを美化したいわけじゃない。
でも、傷から学んだものまで
捨てる必要はない。
海の中で身につけたものを、
全部持っている。
私はずっと、
遅れていたんじゃなかった。
ずっと、みんなより遅れていると思っていた。
でも、そうじゃなかった。
私はマイナスから、
0地点まで上がってきていた。
みんなが0から歩き始めていたとき、
私はマイナスから、
0に向かって泳いでいた。
見えない場所で、
ずっと動き続けていた。
遅れていたんじゃない。
スタート地点が違っていただけだった。
そして水面まで辿り着いた今、
初めて、自分の人生が始まる。
ここから、飛ぶ。
水面に顔を出して、
息ができるようになった。
ここまで来た私は、
手ぶらじゃない。
海の中で身につけたもの
人の痛みを知っていること
安心の尊さを知っていること
当たり前がどれほど幸せかを知っていること
全部持っている。
だから、ここから。
誰かより高く飛ぶためじゃない。
人と比べて、
どこまで行けるかを競うためじゃない。
私が、私の人生を生きるために。
ここまで生きてきた全部を翼にして、
あとは、飛ぶだけ。
傷は地図になる。
歪みは、本質を見る目になる。
そしてあなたの人生は、
今日から、あなたのものになる。
最後に、
今、海の中にいるあなたへ。
苦しくて、息ができなくて、
他のことなんて考えられない。
そんな毎日を過ごしているなら。
それは、弱いからじゃない。
溺れているだけ。
溺れている人に、
「なぜ泳げないの?」と言う人がいたら、
その人は、海の外にいる人。
あなたが今できないことは、
できない環境にいるから。
水面に出たとき、息ができる。
その日は、必ず来る。
ゆっくりでいい。
でも、確かに。
最後まで読んでくれて、
ありがとうございました⭐
誰かの「前を向くきっかけ」になればと
思いながら書いています。
一緒に、
自分の物語を取り戻していきましょうね😊
