え?今どきJTBで旅行を予約するの?No.223
お盆で帰省して家に戻る次男に、
「必要なもの以外は送って」と言われるので、その買い出しをしているときに、友達に会った。
定期的に「喋ること」を目的にランチをする友達。
長男の赤ちゃんの頃からの友達なので、ずいぶん長い。
この人、とにかく計画的な人で、
私が、かなりのどんぶり勘定で暮らしていた頃から、きちんと細かく物の値段を把握していた。
スーパーのポイントも大事にする。
割引も大事にする。
あ、これは悪口じゃないですよ(笑)。
私があまりしないような管理を、面倒がらずにこまめにきちんとする人。
そんな彼女が、この日は旅行会社の開店を待っていた。
「え?旅行会社?」
正直そう思った。
しかも、JTB。
『JTB』という響きが、なんだかものすごく懐かしい。
インターネットが今ほど普及していなかった頃、
旅行といえばJTBか日本旅行。
どこかへ旅行に行くときは、旅行会社に行って、パンフレットを眺めて、相談して、予約する。
そんな時代が確かにあった。
でも私は、いつの頃からか、旅行会社に行かなくなった。
「最後に行ったのはいつだろう?」と思うくらい行っていない。
20年以上、店舗に立ち寄ってないと思う。
パンフレットを持ち帰った記憶も、ずいぶん昔。
でも彼女は、娘さんとディズニーランドに行くために、これからJTBで予約をするという。
「また行くの?」
と思わず笑ってしまった。
そうなのだ。
彼女の家は、ディズニー大好き家族。
しょっちゅう行っている。
そしてJTBで申し込んでるんだと言う。
「なんで、わざわざ旅行会社なの?」
と聞いたら、理由がなかなか彼女らしかった。
最寄りの駅から最終の駅までの切符を買わなくていい。
乗りたい電車の手配をしなくていい。
そして、宿泊と交通費でなんだかんだで割引がある。
なるほど。
そういうことか。
でも、絶対窓口で申し込む方が高いに決まってる(笑)。
世の中の仕組みを考えたら、対面の旅行会社の方が安いはずがない。
そう思いながら、ふんふん と話を聞く。
ここは否定しない(笑)。
私の場合、メインの駅までの切符だけ取って、あとはモバイルSuicaでどうにかする。
電車の予約も、ホテルの予約も夫がネットで取っている。
海外旅行もしない。
だからなのか、旅行会社というもの自体に、本当に縁がなくなった。
「そうか、今でもこういうところを使う人がいるんだ」
という驚きと、
「そういえば、昔はこうだったなあ」
という懐かしさが一緒にやってきた。
令和になって、インターネットでなんでも買える時代になった。
旅行だって、自分で調べて、自分で予約できる。
ものすごく便利になった。
そんな時代に、対面で旅行の相談をする場所は今もちゃんと残っている。
店内にはパンフレットが並んでいて、誰かがそこで旅の相談をしている。
その光景が、なんだかとても懐かしい。
対面の旅行会社で旅行を申し込む人は、
多分、手間と暇を買っているんだと思う。
それはそれでありだと思っている。
彼女は、とてもいい人。
だから、定期的に会って、どうでもいいことをあれこれ喋っている。
ただ、私とはかなり違う。
私は新しいものが好きで、便利そうなものがあると試してみたい。
彼女はそうでもない。
だから一緒に話していても、「そんなものがあるんだ!」と刺激をもらうというより、
「え、まだそれ使ってるの?」
「そこ、ネットじゃないんだ?」
と、私のほうが驚かされる(笑)。
でも、それがまた面白い。
自分とは違うやり方で暮らしている人が身近にいると、「そんな選択もあるんだな」と思うことがある。
JTBの前で開店を待つ彼女とお喋りしながら、
「そうか、今でもこうやって旅行会社に来る人いるんだ」
と思った。
私はこれからもインターネットとモバイルSuicaを使うだろうし、
彼女はきっとまたJTBへ行く。
でもそれでいい。
それにしても、JTBという文字を見て、こんなに懐かしい気持ちになるとは。
ここだけ昔のまんまなのも面白い。
そんなある日の買い出しの風景でした。
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