13年前の自分には勝てない。

先日、アガパンサスを撮っていて、ふと思い出した写真があります。

2013年7月4日に撮影した一枚です。

当時使っていたカメラはキヤノンのPowerShot G7。今から見ればずいぶん古いコンパクトデジカメです。

センサーは小さく、画素数も今の基準では控えめ。RAW記録もできなかったので、撮影はJPEGのみでした。

今のカメラと比べれば性能差は歴然です。

それなのに、この写真が好きなのです。

アガパンサスを撮るたびに、「この写真を超えるのが撮れたらいいな」と思いながらシャッターを切ります。

ところが、なかなか超えられません。

機材はずっと良くなりました。

レンズも増えました。

撮影経験だって、13年前よりは積んでいるはずです。

それでも、出来上がった写真を見返すと、「あの頃の一枚のほうがいいな」と思ってしまうことがあります。

最近、昔のデジカメが若い世代の間で静かな人気を集めているそうです。

今のスマートフォンのほうが高画質かもしれません。

それでも、古いデジカメでしか出せない雰囲気や偶然性を「味」として楽しんでいるのだとか。

その気持ちは少しわかる気がします。

写真は性能だけで決まるものではありません。

光の具合や、その日の気分。

被写体との出会い。

そして偶然。

いろいろなものが重なって、一枚の写真になります。

だから、今の自分が過去の自分に勝てないこともあるのでしょう。

考えてみれば不思議な話です。

13年間も写真を撮り続けているのに、いまだに13年前の自分に追いつけない。

でも、それは悪いことではないのかもしれません。

もし簡単に追い越せてしまったら、写真を撮り続ける理由も少なくなってしまいますから。

今年もまたアガパンサスを撮りました。

そして来年も、おそらく同じように撮るのでしょう。

13年前の自分に、もう一度挑戦するために。


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