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パイレーツナイト。
「俺の船で宝探しの航海に出かけないか?」
「後悔はさせないぜ。」
東京ディズニーランド。
当時、シンデレラ城前で行われるショーには、
抽選なんてなかった。
指定席もなかった。
あるのは、ただ立ち見の場所だけ。
今思えば、
まるで夏フェスのようだった。
当時の自分は
夏フェスを知らない。
だからもしかすると、
あれが人生で初めて体験した
ライブの熱狂だったのかもしれない。
「ウエット&ワイルド・パイレーツナイト」
1日に2回ほど開催されたショー。
1回目を見終わった瞬間、
興奮が冷めなかった。
あまりにも楽しくて、
少しでも近くで見たくて、
空いた場所を見つけて前に詰めた。
気づけば2回目のショーも夢中になっていた。
「あんまり熱くなるなよ。少しは頭を冷やせ。」
会場全体が熱気に包まれる。
子供も大人も関係ない。
あつい夏。びしょ濡れになった夏。
映画で見た世界。
その音楽が響き渡る。
炎、水、花火、ダンス。
目の前で繰り広げられるすべてが、
夢のような時間だった。
舞台の上で踊るダンサーさんたちは、
誰もが輝いていた。
力強く、楽しそうで、
見ている人まで笑顔にする。
もしかすると、
自分がダンスに興味を持った原点は、
あの夏の夜だったのかもしれない。
エンターテインメントは、
人に感動を与える。
明日頑張る力を与える。
人生の中に、
忘れられない景色を残してくれる。
また、あの場所で観たい。
あの夏の海賊たちに会いたい。
そして伝えたい。
「ありがとう。ジャック・スパロウ。」
「キャプテンだ!」
「キャプテン・ジャック・スパロウ!」
「おわかり?」
