韓ドラは、「時間泥棒」だと思っていたわたしが、韓国ドラマにハマった理由|在韓12年が選ぶ2026年の5作品
韓国に来て12年が経ちます。
韓国に来て、よかったことも悪かったこともたくさんありますが、一番よかったことはやっぱり、「韓国語」を習得できたことだと思っています。
もちろん何をもって習得できたか?といえるのか?という疑問はありますが、ドラマをみて、字幕なしで理解できるくらいには、韓国語を操ることができるようになりました。
そんなわたしですが、韓国ドラマもよく見ます。
韓国ドラマの音楽の使い方やスケールの大きさも日本ドラマにはない魅力ではありますが、在韓歴の長いわたしが、見ていて一番魅せられるのは韓国語の独特の表現を使った、「言葉の使い方」なんですよね。
今めちゃくちゃ楽しく見ている日本のドラマ「#Tシャツが乾くまで」みたいな、言いたいこと伝えられない〜〜あ〜〜〜もどかしい〜〜。そしてそこから生まれる「月が綺麗ですね」みたいな表現。そういう日本ドラマも本当に大好きなんです。
でも、必要な言葉をズバン!と心に響かせてしまう韓国ドラマも、また違った魅力があって。ときどき、生活を脅かされるてしまうほど、ハマってしまいます。
今日は、そんなわたしがセリフとともに、今年見た韓国ドラマを5つ紹介したいと思います。
韓国語学習中の方や韓国ドラマ好きの方はもちろん、「韓国ドラマはちょっと…」という方にもお届けできたら嬉しいです!
1. ウンジュンとサンヨン(은중과 상연)|Netflix
同じ小学校出身のウンジュンとサンヨン。
激動の韓国で育ったふたりは、それぞれの家庭環境の変化とともに、置かれている状況も変わっていきます。お互い、お互いにないものを持っているところに憧れを感じ、同時に嫉妬を覚え、そうやってふたりは、別れと再会を繰り返していきます。
憧れと嫉妬。そのふたつの感情を抱く女友達って、誰しも存在しているのでは?と思うのです。
それでも、最後のときに一緒にいたいと思う女友達。
韓国の時代背景とともに見ていけるこの作品は、今を生きる韓国女性の逞しさを理解できる作品にもなりました。
そんなわたしが紹介したい、このドラマのフレーズは
너 같은 사람은 너밖에 없어
(あなたみたいな人は、あなたしかいない。)
最後の方の場面で、ウンジュンがサンヨンに伝えたこの言葉。最後にお互いを認め合えたそんな言葉にも聞こえました。
韓国ドラマだからこそ魅せられるドラマでした!そして、キムゴウンの演技も最高でした!
2. 明日はきっと(경도를 기다리며)|Prime Video
家庭環境が全然違うキョンドとジウのふたりは、ひょんなことから出会い、恋人同士となりました。それでも、環境の違いを克服できず、2度の別れを経験。10年後に運命的な再会をするところから物語は始まります。
惹かれたり離れたり、なかなかうまくいかないふたりの関係。そして、パクソジュンなんてかっこいいの?と、途中から夫がパクソジュンに見えるという謎の現象が起き、すっかりこのドラマに心と生活を奪われてしまった。笑
そんなこのドラマからわたしがピックアップしたい言葉はこちら。
"내가 잡아둔 시간도 아니고 누군가 책임지지 않아도 되는 시간이잖아.
어쩔 수 없이 묶여버린 시간, 공간.
니 탓도 아니고 내 탓도 아니고 그래서 편해!"
(わたしが得た時間じゃなくて、誰かが責任を取らないといけない時間でもないでしょ?どうしようもなく、縛られてしまった時間、空間。あなたのせいでも、わたしのせいでもない。だから楽なの)
古い遊園地を貸切にしたふたり。途中、乗り物が動かなくなって、身動きが取れなくなってしまったときに、ジウが言った言葉でした。
効率的な時間の使い方に縛れすぎている現代のわたしたち。でも、たまにはこうやって不可抗力の中で、コントロールされない時間を過ごす。
時間が貴重すぎるから、時間を誰かに奪われることに敏感になりがちだけど、それが誰のせいでもない。誰かのせいにする必要もない時間。
わたしもしばしば、時間に縛れすぎて、時間を奪われることにときにイラつきを感じてしまうのですが、攻めようもなくできてしまった時間を、楽しんでいきたい。そう思わせてくれたジウの一言でした!
3. 誰だって、無価値な自分と闘っている(모두가 자신의 무과치함과 싸우고 있다)|Netflix
タイトルからうぉー!っていう感じではないですか?
20年、映画監督になりたくて下積み生活をしている、売れない映画監督ドンマンの物語。脚本を何本書いて認めてもらえなくて、それでもやり切ろうとする彼の強さと弱さと、見ながら何度も涙をしたドラマです。
ドラマ中、ドンマンは「無職」のAI実験の被験者として、今感じている感情を教えてくれる「腕時計」をつけることになります。
もう、それが本当に良くて!!!!!!
これ、韓国語だからこそ楽しめるドラマではあるんだけど、もう、こういうときのこの感情、なんて呼ぼうみたいな感情ってあるじゃないですか。
言葉にできない複雑な感情。その感情がボーンって名前をつけて出てくるんですよね。
感情の形容詞が多い韓国語だからこそ作れるドラマでもあるんですが、それがもう、わかるわかるって。
嬉しいはずの場面なのに、「焦り」とでたり。
おめでとうという場面なのに、「失望」とでたり。
感情ウォッチに振り回される主人公が見ていられませんでした。
そんなわたしが紹介したいこのドラマのフレーズ。
내 인생이 왜 네 마음에 들어야 하는데요?
(俺の人生、どうしてお前に気に入られなきゃいけないの?)
完成した脚本を見せに行ったドンマンが、映像配給会社の社長に「つまらない。映画監督なんてお前にはできないから諦めろ」といわれ、そのときに言い返した言葉です。
そうよね、自分の人生を生きようや、とそういわれた気がしたのです。
は〜〜〜〜最高でした。
4. 鉄槌教師(참교육)|Netflix
「先生が子どもを叱れなくなった。」
これは日本でも共通してある教育上の問題かと思います。韓国の高校を舞台に、先生ができなくなった生徒への厳しいしつけを「教権保護局監督官」という名で、ナ・ファジンが挑んでいくという内容のドラマ。
韓国語のタイトル참교육は直訳すると、「真の教育」という意味。
GTOに少し似ている感じで、これは日本ドラマぽいなというところもありつつ、韓国の親の教育熱はやはりこちらで過ごしていてもすごいので、そのリアルな社会問題を提唱してくれるドラマだな〜となってみていました。
夫の時代は上下関係の厳しい時代で、先生からの体罰は当たり前。そんな中で育った大人が、今、親となっています。
日本の教育も変わっていますが、わたしは流石に体罰までは受けていない世代なので、この時代の流れの中で生きていくってどういうことなんだろうと、本当に興味が深くて。
昔「正」とされ当たり前だった教育方法が、今は「悪」となり、その恨みも持っている親世代もたくさんいて。先生を信用していない。
その中で、親が先生をどう扱うか。先生がどうやって心を折れずに、教育現場に居続けられるのか。周りの信頼を獲得していくことができるのか。
これは本当に、韓国社会の大きな課題でもあるのです。
このドラマで、印象に残ったフレーズはこちら👇
"어른이 아이를 무서워하면, 세상은 망하는 겁니다."
(大人が子どもを怖がれば、世の中は壊れるんです)
子どもの在り方が本当に変わっているんですよね。そんな時代に大人であるわたしたちは、どうあるべきなのか。という問いをくれるドラマでもありました。
5. 告白の対価(자백의 대가)|Netflix
キムゴウンとチョンドヨンという、大好きな女優陣がメインキャストであったこのドラマ。
夫殺しの犯人として疑惑をかけられ捕まってしまったチョンドヨン演じるアン・ユンス。娘を残し、どうしても無実を証明したい彼女は、刑務所で出会った、キムゴウン演じるモ・ウンとある取引をするところから物語は動きます。
最後までハラハラドキドキのサスペンスもの。もう、このふたりの気持ち悪いくらいの名演技が凄すぎるドラマでした。スケールもすごい。
そんなわたしが、このドラでピックアップするフレーズは
“사람들은 진실보다 듣기 쉬운 이야기를 믿어요.”
「人は真実よりも、信じやすい物語を信じるの」
裁判で、アンユンスが世間に責め続けられる場面で、モウンが言ったこの言葉がとても印象的でした。
真実がわからないまま、話が一人歩きしてしまうことって、今本当にたくさんありますよね。
本質を見抜く大切さを教えてくれるセリフとなりました。
韓ドラはわたしの表現を越えさせてくれる存在
こんなに熱量高く書いていますが、本当は韓国ドラマを全然見なかった時期も長いんですよね。
ドーンバーン!!!え、死ぬの?みたいな展開の韓ドラが苦手で、韓国ドラマって「感情と時間の泥棒やん」って思っていた時期も長かったんです。
でも、「涙の女王」を見てから、すっかりハマってしまって。今ではほぼ毎シーズン見る始末。いや、韓国ドラマってやっぱり面白いですよ。
そして見続けているうちに気づいたのは、わたしが引き込まれているのは展開だけじゃなくて、韓国語独特の表現を持つセリフ。セリフに、魅せられているんです。
これこそ、外国語を知る醍醐味なのかもとも思っています。
外国語は、自分の表現を超えた表現に出会わせてくれる。そんな表現に出会いたくて、わたしは今日も韓国ドラマを見てしまうんです。
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