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音楽に生かされている

子どもの頃から音楽が好きだ。
うっすら残る記憶では、小学生の頃には自分でCDを買っていたと思う。

気を病んでいた中学生の頃は、音楽が日々の支えだった。
毎晩、同じCDアルバムを流せば眠ることができた。

MDに、今で言うプレイリストのようなものを作ったり、iPodを手に入れたときはたくさんの音楽を詰め込んで四六時中聴いていた。
高校生の頃に街中にできたタワレコには頻繁に行っていたし、とにかくよくCDを買っていた。

ライブにも足を運ぶし、ギターも弾く。
好きなものは?と聞かれれば、はじめに出てくるのが「音楽」だ。



時代は変わり、サブスクでどんな音楽も聴き放題になった。
昔はあまり馴染みのなかった海外の音楽を今はよく聴いていて、特にアジア…台湾、中国、韓国、タイ、マレーシアのポップスにハマる。
アメリカやイギリスのバンドやシンガーソングライターの曲もよく聴くし、ジャズやソウル、かなり昔のカントリーなんかも聴いている。
アルゴリズムで好みに合った新たな音楽を知ることもできるし、世界中の魅力的な音楽に出会えるようになった。

だけど、なんだろう、この虚しさは。

好きなものは「狭く深く」な性格だけれど
サブスクで音楽を聴くことは「広く浅く」なのだと思う。

そういえば、サブスクに手を出すことにしばらく躊躇していたことを思い出した。
CDという物体が好きだったからだ。

発売日にCDを手にすること、CDのパッケージを開く瞬間、プレーヤーにCDを入れボタンを押す瞬間、歌詞カードを読みながら聴く時間…そのときのワクワク感を、今は味わっていない。



音楽の趣味が似ているChikage Coffeeのちかげさんと二人で
NHK「星野源と松重豊のおともだち」のような会を催している。

聴きたい・聴いてほしい音楽を流しながらお喋りを楽しむ時間なのだけれど、そのときにもサブスクで音楽を聴いている弊害?があった。

曲と曲名が一致していなかったり、そもそも曲名がわからない。
何ならアーティスト名すらわからないこともあった。
好きな曲をおすすめしたいのに、探し出せないことが何度もあった。

CDを聴いていた頃、そんなことがあっただろうか。
曲名どころか、曲順までしっかり覚えていた。
アルバムには流れがちゃんとあって、この曲の次はあの曲…といった楽しみ方があった。

もしかしたら、アーティスト自身ももうそんな作り方をしていない可能性もある。
イントロが長いと聴いてもらえないという話も聞くし、サブスクで聴かれる前提の曲作りになっているかもしれない。



とはいえそこは自分の匙加減でどうにでもなるというか、サブスクで聴いていてもCDも買えば良いし、サブスクのおかげでいろんな音楽に出会えているのは事実だし、これからもサブスクで音楽を聴き続けると思う。

自分の音楽の楽しみ方が時代と共に変わったと認めるべきなのだ。


しかし、これだけ言わせてください。

10代〜20歳頃に聴いていた音楽…
スピッツ、星野源、キリンジ、ハナレグミ、ハンバートハンバートあたりはずっと好きなままだし、心の支えになった曲は今聴いても癒してくれる。

過去にテレビ放送していた
「僕らの音楽」
「佐野元春のソングライターズ」
「亀田音楽専門学校」
などを観て音楽に夢中になっていたこともきっと忘れないし、
最近では大好きな星野源さんがプロデュースしていた
「おげんさんといっしょ」
「おげんさんのサブスク堂」
「星野源と松重豊のおともだち」
にワクワクさせてもらったことも記憶に新しい。

形は変われど、音楽に生かされていることに変わりない気がしている。


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