50代の私が「会社を辞めたい」と思ったときに、内省したい3つの問い
私は今年の5月末、29年間勤めた会社を退職しました。
キャリア支援の仕事はやりがいがあり、心から好きな仕事でした。長い会社員生活の中では葛藤やストレスもありましたが、50代に入ってからは職場環境、人間関係、働き方にも恵まれていました。
では、なぜ辞めたのか。
理由はひとつではありません。ただ、2年ほど前から「55歳、勤続30年をひとつの節目に退職したい」と静かに考えるようになりました。
当初は「勤続30年で辞めよう」と思っていましたが、よく数えてみると実際には29年。30年目に入ったタイミングでの退職でした。
退職を決めるまでに、私は自分自身に3つの問いをしました。
今日は、その問いを共有したいと思います。
1|退職に向けた「お金の準備」はできているか
退職を考え始めた2022年末、私は2023年から2025年末までの3年間で資産形成のシュミレーションと目標設定をしました。
当時から、会社給与の他にアパートの賃貸経営による不動産所得と、太陽光発電による収入がありました。どちらにも借入があるため、表面的な資産額ではなく、資産価値から借入金を差し引いて純資産として把握するようにしていました。
さらに、過去15年間ほど、不動産や太陽光発電のキャッシュフローを投資に回して積み上げてきた金融資産も合わせて考えました。
そして、
「自分が目標としていた資産水準に到達したら、会社を辞める」
と決めていました。
退職は、勢いだけで決めるものではないと思っています。
「辞めたい」という気持ちがあっても、お金の不安が大きければ、退職後の自由は感じにくくなります。
だからこそ、感情だけではなく、数字で確認することが大切だと考えました。
2|この先5年間、どちらの方が成長できるか
2つ目に考えたのは、これからの成長の伸びしろです。
同じ会社で29年間働いていると、これまでの経験で対応できる仕事も増えてきます。若い頃に比べると、「ゼロから覚えなければ仕事にならない」という場面は少なくなっていました。
もちろん、新しく学ぶことがなくなったわけではありません。
実際、退職前の1〜2年では生成AIを仕事で使う機会も増え、
「もう1年会社に残って、AIをもっと業務に活用したら、どこまで生産性を上げられるだろう」
と考えたこともありました。
それでも、自分自身に問い直しました。
「このまま会社に残る5年間と、55歳で会社を出て新しいことに挑戦する5年間。どちらの方が、自分は成長できるだろうか」
私の場合、会社に残れば安定はありました。
一方で、これからの成長の伸びしろを考えると、外に出た方が大きいと感じました。
会社で積み上げてきた経験を土台にしながら、今までやったことのないことに挑戦する。
その方が、これからの自分には面白い未来があると思ったのです。
3|このまま退職しなかったら、3年後どうなっているか
3つ目は、未来の自分についてです。
先ほど書いたように、退職直前の仕事に大きな不満があったわけではありません。
仕事にはやりがいがあり、職場環境や人間関係にも恵まれていました。
だからこそ、
「このまま続けてもいいのではないか」
という気持ちもありました。
でも、3年後の自分を想像したとき、ひとつ気になったことがあります。
「今辞めなければ、58歳になったとき、今度は定年まで会社にしがみつきたいと思うのではないか」
そう感じました。
会社に残ることが悪いわけではありません。
ただ、私の場合は「残れるから残る」ではなく、自分で次の人生を選びたいという気持ちが強くありました。
55歳の今なら、まだ新しいことに挑戦する時間も体力もある。
だったら、このタイミングで一度会社の外に出てみよう。
この問いが、最後に背中を押してくれました。
3つの問いを経て、私は退職を選んだ
この3つの問いを自分自身に投げかけ、最終的に退職を決めました。
そして今、退職からちょうど3か月が経ちました。
8月からNOTEでの執筆も始め、多くの方に記事を読んでいただきました。1か月で3万ビューを超え、フォロワーも1,400名を超えました。
多くの方に読んでいただき、本当にありがとうございます!
まだ3か月ですが、会社を出て新しいことに挑戦したことで、自分自身の成長も強く実感しています。
もちろん、これから先がどうなるかは分かりません。
それでも今は、
「あのとき、自分なりに考えて決めてよかった」
と思っています。
退職を考えている50代の方へ
もし今、
「会社を辞めたい」
「このまま定年まで働くのだろうか」
と考えているなら、すぐに結論を出す必要はありません。
まずは、自分自身にこの3つを問いかけてみてください。
① 退職に向けて、お金の準備はできているか
② このまま会社を続けた場合と、退職した場合では、どちらに成長の可能性があるか
③ このまま退職しなかったら、3年後の自分はどうなっているか
できれば、半年先ではなく、3年、5年という少し長い時間軸で考えてみることをおすすめします。
そして、すぐに辞める必要はありません。
準備期間の中で、副業や社外活動を始めてみる。会社の外の人と関わってみる。新しいことを学んでみる。
そうすると、「辞めるか、残るか」だけではなく、自分には他にも選択肢があることが見えてきます。
会社を辞めることが正解なのではありません。
大切なのは、会社に残るにしても、辞めるにしても、
「自分で考え、自分で選んだ」と思えること。
そのために、この3つの問いを使ってみてほしいと思います。
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