「保育園行きたくない」と泣く朝。さっと帰った方がいい理由
朝、保育園の玄関で泣かれる。
「ママがいい」「行きたくない」としがみつかれて、後ろ髪を引かれながら出勤する。あの罪悪感を抱えたまま一日を過ごすのは、本当にしんどいですよね。夏休みや連休のあとは、特に増えます。
今日は、保護者の方が帰ったあと、園の中で何が起きているのかを書いてみます。
先にお伝えすると、さっとお別れして帰ったほうが、子どもは早く落ち着くことが多いです。
(3歳〜6歳を想定して書いています。私の園では2歳以下は部屋でお別れする形なので、少し事情が変わります)
玄関で、保育士がやっていること
泣いている子が来たら、まずお迎えして、挨拶をして、様子を見ます。「どうして泣いているのかな」と聞いて、その気持ちを受け止めます。
そのあと保護者の方には「お仕事があると思うので、こちらで対応しますね」とお伝えして、早めにお預かりします。冷たくしているわけではなく、そのほうがこの子が早く落ち着けると分かっているからです。
引き渡しのときに使っているのは、こんな言葉です。
「ママ・パパがお仕事がんばれるように、お見送りしようか」 置いていかれる側ではなく、送り出す側になってもらう言い方です。
「早くお迎えに来てもらえるように、バイバイしよっか」 いまの我慢が、あとの楽しみにつながると伝えます。
「〇〇先生が、さっき〇〇ちゃんのこと探してたよ」 園の中に気持ちを向けてもらうための一言です。
保護者が帰ったあと、どうなっているか
現場で感じているのは、保護者の方がすぐに離れた子ほど、早く落ち着くということです。玄関で一緒にいる時間が長い子ほど、落ち着くまでに時間がかかります。
そして落ち着いたあとは、驚くくらいケロっとしています。さっきまで泣いていたのが嘘みたいに、普通に遊び始めます。
玄関の涙だけを見て出勤している方に、ここは知っておいてもらえたらと思います。あの涙は、そのあとずっと続いているわけではありません。
どうして「さっとお別れ」なのか
子どもは、まわりをよく見ています。
泣いたときに保護者の方が戻ってきたり、長く構ってくれたりすると、「泣けばもう少し一緒にいられるかも」と感じます。自然な反応だと思います。
ただ、そうなると次の日はもう少し粘ります。玄関での時間が少しずつ長くなって、お別れが毎朝つらいものになっていきます。
よかれと思ってやってしまいがちなのが、玄関で長く構ってあげることです。愛情があるからこそ出てしまうものだと思います。だからこそ、「早く離れるほうが優しいこともある」と、頭の片隅に置いておいてもらえたらうれしいです。
何日も続く子には、園のほうで「泣いても一緒には入らない」という形を続けます。対応が日によって変わるほうが、子どもは「今日はどっちだろう」と迷ってしまうからです。
「最近なにかありました?」と聞かれたとき
「保育園に行きたくないって言うんですけど、最近なにかありました?」
保護者の方からいちばんよく聞かれる質問です。そして正直にお伝えすると、本当に理由があることもあります。
うちの娘がそうでした。
1〜2歳クラスの頃、「保育園に行きたくない」と言う時期があって、車から降りるときに泣くようになりました。理由を聞いてみたら、返ってきた答えは「怖い先生がいる」でした。
そこで、仲のいい主任の先生に聞いてみたんです。すると、その先生は誰に対しても厳しめに接する傾向がある、と分かりました。娘にとっては、それが怖かったのだと思います。
分かってからは園でも配慮してもらえるようになり、家では「あの先生は怖くないよ」と毎回伝えて、少しずつ慣らしていきました。最終的に娘はその先生を怖がらなくなり、いまでは保育園が大好きです。
なので、「さっとお別れする」ことと「理由を探る」ことは、どちらもあっていいと思っています。玄関での長居は避けつつ、家で落ち着いているときに「どうして行きたくないのかな」と聞いてみる。気になることがあれば、遠慮なく先生に相談してみてください。私たちも、聞いてもらえたほうが動けます。
おわりに
朝の別れ際に泣かれるのは、何度経験してもつらいと思います。でも、あの涙は「園が嫌い」という意味ではないことがほとんどです。
今日からできることは、これくらいで十分だと思います。
・玄関では長居せず、さっとお別れしてみる ・家で落ち着いているときに、理由を聞いてみる ・気になることがあれば、遠慮なく先生に相談してみる
そして何より、罪悪感を持ち帰らないでください。保育園ヘ送り出したあとの時間は、私たちがちゃんと預かっています。
これからも、保育の現場で学んだことと、パパとしてのリアルな子育てを、正直に発信していきます。よければフォローして、続きも読んでいただけると嬉しいです。
