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江戸さんぽ|百人の視線と巨大石垣。

古地図片手に、誰も気づかない歴史の痕跡を探しながら、江戸を歩いています。

今回は、和田倉門から大手門へ。
江戸城の正門から権力の中枢である本丸に向かいます。

▪️ 現代も続く「セキュリティチェック」

大手門では、まず警察官による手荷物確認を受けます。
かつてここには番所があり、武士や大名も厳重なチェックを受けていました。

時代が変わっても、運用ルールは変わっていません。

大手門|今も昔も入城者をチェック。
画像をきれいに見せるため、一部加工しています。

▪️積み上げられた巨石

門をくぐる前にまず目に入るのは、巨大な石垣です。
これまで各地の城を巡ってきましたが、ここの石垣は明らかに別格です。

一つ一つの石が大きく、隙間なく積み上げられています。

単なる防御壁の機能以外に、見た瞬間に「ここは格が違う」と思わせる権威の可視化。この威圧感こそが、最初のセキュリティなのかもしれません。

隙間なく積み上げられた石垣

▪️ 直進を許さない「多重の防御」

大手門から中之門へ進みますが、まっすぐ進むことができないようになっています。

和田倉門、大手門、中之門
門を重ね、通路を折り曲げる「枡形(ますがた)」構造。
段階的にしか本丸に近づけないこの不自由さは、まさに多重のセキュリティゲートを設けているようです。

門を重ねる多重防御構造

▪️ 逃げ場のない「百人の監視」

門を抜けた先に構えるのが、百人番所。
かつては鉄砲百人組が昼夜交代で目を光らせていた警備拠点です。

物理的な壁(石垣)だけでなく、こうした人的な監視を重ね、江戸城の防御を多重にしていたのだと感じました。
今は静かですが、ここに百人の視線があったと思うと、背筋が伸びる思いがします。

同時に、それを常時維持できたこと自体が、
江戸幕府の統治力の大きさを物語っています。

江戸城最大警備拠点

▪️葵紋が示す統治の中心

ふと見上げると、瓦には葵の御紋があしらわれています。

葵紋の瓦(徳川権威の象徴)

石垣や門が「物理的」に侵入を拒むのに対し、この紋章は「精神的」に境界線を引いているように感じます。

物理的な壁(石垣)と、人的な壁(番所)、そして心理的な壁(葵紋)。
この3つが揃って初めて、江戸城のセキュリティは完成するのだと実感しました。

さて、この厳しいルートを突破して、いよいよ本丸へ。
江戸城天守閣にはもう少しで辿り着きます。

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