人脈なしで上場グループ企業全社に営業してみた結果
こんにちは!
しろへびです⊙‿⊙
ある会社で、社長から、
「上場グループ企業向けに、コンサルティングサービスを展開したい」
という相談を受けました。
その社長はもともと上場企業に勤めていたこともあり、
上場企業の内情をよく知っています。
現役時代に自身が感じていた課題を、
今度は外から解決する側になりたい。
そんな思いから、以前からこのサービスを考えていたそうです。
自利利他を信念にしている社長で、
困っている人がいたら助けたくなる性格。
自分の経験を、人のために役立てたいそうです。
素晴らしいですよね。
さて、想いが素晴らしい一方で、
ビジネス的に少々困ったことがありました。
それは、
個人が上場グループ企業にアプローチするのは、
難易度がとてつもなく高いということ。
ぶっちゃけ、少々どころじゃないですね笑
さらに、もう一つ。
私自身に、上場企業の人脈があるわけではないという点。
社長の素晴らしい想いと取り組みを届けたいと思っても、
「じゃあ、どこに行けば上場グループ企業の担当者に会えるの?」
という状態です。
しかも今回のターゲットは、
上場グループ企業の管理部門。
営業担当ならまだしも、普段から接点のない管理部門の方と、いきなり知り合うのはなかなか難しい。
さて、どないしましょ。
ここで「人脈がないから難しいですね」で終わってしまったら、私がいる意味がありません。
そこで、
「どうすれば、上場グループ企業の管理部門に直接届けられるだろう?」
と考えました。
企業と接点を作る方法はいくつかあります。
私はこれまで、
広告配信や法人営業も経験してきました。
広告であれば、商材やターゲットに合わせて、SNSやGoogleといった媒体を選び、予算を使いながら反応を見て、徐々に広告効果を高めていくことができます。
広告も日進月歩で、今では「ストーカーされているのでは?」と思うくらい、高精度なターゲティングができるようになっています笑
ただ、広告は、
ある程度の予算がないと検証そのものが難しい。
広告は、誰に、どのタイミングで、どのくらいの頻度で表示するのかなど、かなり細かく設定できます。
一方で、実際に成果の出る設定を見つけるには、
ある程度の配信量とデータが必要です。
予算が少なければ、
十分なデータを集める前に予算を使い切ってしまい、
「結局、何が良くて悪かったのか分からなかった」
ということも起こります。
個人的には、低予算の広告は、
地味に痛い切り傷を継続的につけられているような感覚があります苦笑
もう一つは、ビジネス交流会などに参加して、
名刺交換からアポイントにつなげ、法人営業をしていく方法です。
これも私は、過去に2,000社以上を訪問してきました。
その中で、運良く上場企業の代表や役員につながることもありました。
ただ、上場企業につながれたケースは数えるほど。
そこまでたどり着くまでにかかった時間や営業費用も、
決して小さくありませんでした。
何より、
「同じことをやれば、また同じ結果を出せる」
という再現性を作ることができませんでした。
今回のように、
普段から接点を持てない企業に、できるだけ多く、継続的にアプローチしたい。もちろん低コストで!
そう考えると、広告も法人営業も、
今回の条件には少し合わない。
そこで思いついたのが、
企業のホームページにある問い合わせフォームから、
直接アプローチする方法です。
いわゆるフォーム営業ってやつですね。
「そんな方法で本当に届くの?」
と思うかもしれません。
私も経験がなかったため、効果のほどは分かりませんでした。
でも、分からないなら、やってみるしかありません。
フォーム営業をやっている企業は、
世の中にたくさんあります。
これだけ多くの企業がやっているのであれば、
何かしらの成果につながる方法なのだろう。
そんな仮説を持って、
とりあえず実際にやってみることにしました。
まずは、タスク整理から
最初に、今回やることを整理しました。
上場企業の社名リストを取得
↓
営業先の情報を整理
↓
毎日手動で送信しながらリストを修正・改善
↓
送信履歴・反応を記録
↓
以上の繰り返し
やること自体は、意外とシンプルです。
上場企業のリストを営業できる形にした
まずは対象の企業を知るところから。
そのために、東京証券取引所が公開している
上場企業のリストを取得しました。

日本取引所グループのサイトでは、直近月末の東証上場銘柄一覧を公開しています。
ただ、これだけでは営業には使えません。
そこで、Geminiを使って
各企業のホームページやコンタクトフォームのURLを整理し、営業に使える形にしていきました。
ところが、実際に送信作業を始めてみると、
登録されているURLが正しくない企業もかなりあります。
肌感ですが、3分の1程度は何らかの修正が必要でした。
ということで、送信作業と並行してURLを修正。
さらに、親会社の情報からグループ会社を確認し、
営業対象となる企業を追加していきました。
今回のフォーム営業は、一度送って終わりではなく、
繰り返しアプローチすることを前提にしていました。
そのため、
「この会社には送ったか」
「いつ送ったか」
「返信があったか」
「担当部署に転送されたか」
なども記録。
送信するたびに情報を更新し、
次回以降も使いやすいようにリストを少しずつ改善していきました。
こうして、約2万5,000社にアプローチできる
営業リストを作っていきました。
、、、まず、ここまでで膨大な作業量で、
かなーり大変でした泣
できたリストに、毎日手動で送る
実際には、リスト作りと送信作業を並行して進めていました。
送信作業は、一社ずつの完全手動です。
フォーム営業を代行している企業も多くあり、
効率化のために自動送信ツールなどを使っているケースがほとんどではないでしょうか。
自動送信なら、一度に多くの企業へ送ることができるので、
当然こちらのほうが効率的です。
ただ、問い合わせフォームやメールアドレスの形式は会社によって違いますし、入力項目もそれぞれ異なります。
さらに、ほとんどがbot対策などによって、
自動では送信できないフォームです。
そのため、私は面倒でも、送信するたびにホームページを確認し、
必要な情報を入力していくことにしました。
正直、めっちゃ地味な作業です。
でも、この一見すると非効率なやり方だからこそだと思うのですが、
実際に送ってみると手応えを感じることができ、
「この文章はどうだろう?」
「この会社には、こう書いたほうがいいかもしれない」
「この業界には、こういう伝え方のほうがいいかもしれない」
と考える余白が生まれました。
考えながら、
送る。
↓
反応を見る。
↓
改善する。
↓
また送る。
これを繰り返していきました。
この時点で、
人脈がなくても、「その会社に届ける方法」を
自分で作ることができたわけです。
送って終わりではなく、反応を見ながら改善する
もちろん、最初に作った文章を、そのまま送り続けたわけではありません。
実際に送ってみると、
「この書き方では伝わりにくいかもしれない」
「こちらの伝え方のほうがいいかもしれない」
「こういう切り口なら読んでもらいやすいのでは?」
と思うことが出てきます。
そこで、実際の反応を見ながら
メールの内容も変更していきました。
10回ほどアップデートしたかと思います。
そして現在までに、担当部署への転送や返信など、
約1.2%程度の反応を得ることができました。
では、この1.2%という数字は、
どの程度なのでしょうか。
フォーム営業の反応率について調べてみると、公開されている情報にはかなり幅があります。
0.1〜0.5%程度:低めの水準
0.5〜1%程度:まずまず
1〜3%程度:比較的高い水準
3%以上:かなり高い水準
もちろん、「何を反応と定義するか」や、
ターゲット、送信内容などによって数字は大きく変わります。
なので、あくまで参考値ではありますが、
1.2%という数字は、少なくとも
「まったく反応がない」という結果ではありません。
そして、今回の取り組みで私が一番伝えたいのは、
数字そのものではなく、
これまで接点のなかった上場グループ企業の担当者に届けることができた
という事実です。
人脈がなくても、工夫して手を動かせば、
接点そのものは自分で作れる。
今回の取り組みを通して、
そこはかなり実感できました。
残念ながら、直接的な受注にはつなげることができませんでしたが、、、得るものは、あった。
理想としては、今回の取り組みを通して、バシッと成果を出して、大きな顔をしたかったのですが、残念ながら、直接的な受注にはつなげることができませんでした。
今回取り扱った商材についても、
期間限定的な内容だったため、同じ内容で継続することもできません。
そこは、正直に書いておきたいと思います。
一方で、別のところで反応が出ました。
営業を始めてから、
ホームページへのアクセスが右肩上がりに増えていきました。

また、実際に講演の依頼や執筆の依頼をいただくこともありました。
上場企業が運営する登壇イベントにも声をかけていただき、執筆についても継続的に依頼をいただいています。
直接的な受注にはつながりませんでしたが、
「これまで接点のなかった人に会社を知ってもらう」
という意味では、大大大成功。
自力での営業だけでなく、
他社様にも協力していただき、さらに広告も出していただきました。
その結果、広報・広告という意味でも、
かなり大きな効果があったと思います。
今回、自分たちでかけたのは広告費ではなく、
基本的には私の時間と手間です。(疲れた!)
そう考えると、
かなり費用対効果の高い取り組みだったのではないかなと思います。
そして、実際にやってみて面白かったのが、
「人脈がない」
ということと、
「営業できない」
ということは、必ずしもイコールではないということです。
もちろん、今回の方法はかなり手間も時間もかかります。
(何をやっても手間も時間もかかりますが泣)
でも、
ターゲットを明確にする。
自分で営業先を整理する。
届ける方法を作る。
実際に送ってみる。
反応を見る。
改善する。
これを繰り返していけば、
今まで接点のなかった企業にも、自分からアプローチすることができます。
人脈がないなら、
接点を作る方法を考えればいい。
今回の取り組みを通して、そんなことを実感しました。
こういう仕事も、社長の右腕の仕事です
今回、私がやったことを並べてみると、
・営業方法を考える
・ターゲットを整理する
・ホームページを調整する
・noteでの発信内容を考える
・約2万5,000社の営業リストを作る
・コンタクトフォームを確認する
・毎日手動で送信する
・反応を記録する
・メールの内容を改善する
・ホームページへの流入を確認する
・次の施策を考える
という仕事になります。
一つひとつを見ると、
大したことではないかもしれません。
でも、こういう仕事をまとめてやろうとすると、
意外と手間がかかります。
そして、
「事務だけ」
「Webだけ」
「広報だけ」
と分けて考えるよりも、
全部つなげて考えたほうが、うまくいく仕事もあります。
今回も、営業をするためにホームページを整え、発信内容を見直し、営業先を探し、リストを作り、実際にアプローチして、反応を見ながらまた改善しました。
これを別々の会社や人にお願いすると、それぞれの「プレイヤー」に加えて、それぞれの仕事をつなぐ「ディレクター」も必要になります。
もちろん、専門家にそれぞれお願いすることが悪いわけではありません。
ただ、小さな会社では、
そこまで細かく分業するほどでもない仕事もあります。
Web、広報、事務。
それぞれに担当者を置くほどではないけれど、
どれも会社を前に進めるためには必要な仕事です。
だからこそ私は、
会社全体を見ながら、
そのとき必要な仕事を自分で動かしていく。
という働き方をしています。
事務もやる。
Webもやる。
広報もやる。
そして、それぞれをバラバラにせず、つなげて考える。
そうすることで、必要以上に人や固定費を増やさずに、
会社として必要な行動を増やしていくことができます。
言い換えるなら、
最小限のコストで、最大限の行動を起こす。
これが、私が「社長の右腕」として提供できる価値の一つです。
