今日も発掘日和!|その7#名推理おじさん|今井しょうこ
遺跡発掘調査事務所で働いています。
現場で土を掘ったり、事務所で図面を描いたり、知的好奇心がムクムクしたり、仲間とのやりとりにホッコリしたり。
駆け足で暑い夏が過ぎ、残暑と言っても朝夕の空気が変わってきました。
振り返ると、ひと雨ごとに緑が生き生きとして、草刈りにも追われていたような夏でした。



発掘調査現場の、かつて人々が生活していた地面、その跡は穴ボコとして現れます。
当時は、草木も茂っていたはずなのですが、土に埋もれていた地面は、まるで月面のようです。
ここに人々がいて、その人たちもそれぞれに事情を抱えていたのでしょう。もちろん、そんな事まではわかりません。
そこにあったのは、楽しい団欒だったのか、悔しくて辛い日々だったのか。
ここにいた人が、誰かに恋をしていた、なんてことも当然あったはずです。
そして、アレやコレやを想像して、面白可笑しく語ってみせる先輩方。
能天気!? いえいえ。この先輩方にも色々事情はあって、ここまで強く生き抜いてこられたのでしょう。
全部を楽しんじゃう姿勢はとてもカッコいいです。
地面の中にも、地面の上にも、人間ドラマがあります。
こんな毎日を、ここに綴っていきたいと思います。
また、次回、お楽しみに!
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◆今月のヒト掘り短歌◆
地中から呼ばれてるよな気さえして
急いて掘るけど小石すら無し
作者紹介
今井しょうこ
1973年生まれ。神奈川県箱根町出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。学芸員資格取得。創元社刊のコミックエッセイに『マンガでわかる考古遺跡発掘ワーク・マニュアル』と『マンガでめぐる考古遺跡・博物館』がある。ほかに、KADOKAWAより『変わる縄文 遺跡発掘作業員のわたしが追いかけた一万年』や『城めぐりは一生の楽しみ』(共著)を、河出書房新社より『マンガでわかる遺跡発掘お仕事図鑑』を刊行、その他作品多数。
個人X(エックス): @tanu_ima
個人note : https://note.com/shokorunrun
