「気にしすぎ。」じゃなく、「大切にしたかった。」だった。
スマホの画面を、
何度も開いてしまう。
「またね。」
そう送ったあと。
既読はついている。
でも、
返事はまだない。
窓の外では、
風に揺れた木の葉が、
カサカサと音を立てていた。
スマホを伏せる。
少しすると、
また手が伸びる。
まだ、来ていない。
昔は、
こんな自分が嫌だった。
「気にしすぎ。」
そう言われるたび、
そうなのかな、
と思った。
もっと、
気にしない人になりたかった。
返事がなくても、
平気。
いつもと違う顔をされても、
気にしない。
そんなふうに、
さらっと生きられたら。
ある日の帰り道。
並んで歩いていた。
夕方の風が、
少し冷たかった。
いつもなら、
くだらないことで笑うのに。
その日は、
なんとなく静かだった。
「ねえ。」
声をかけようとして、
やめた。
横を見る。
靴の先だけを見ながら、
歩いている。
信号が赤になる。
立ち止まった。
車が一台、
静かに通り過ぎる。
「……今日、どうしたの?」
聞くと、
「え?」
少し驚いた顔をした。
「なんで分かったの?」
「なんとなく。」
そう答えると、
少し黙ってから、
「実はね。」
と、
話し始めた。
帰り道。
さっきまでより、
少しだけ空が明るく見えた。
私は、
何か特別なことを
したわけじゃない。
一度だけ、
聞いてみただけ。
それだけだった。
気にしたかったんじゃない。
見張っていたかったんでもない。
ただ、
大切な人の小さな変化を、
見落としたくなかった。
「大丈夫?」
と聞けるくらいには、
近くにいたかった。
「気にしすぎ。」
じゃなく、
「大切にしたかった。」
だった。
そう思えたら、
今まで少しだけ
持て余していた自分の性格が、
ほんの少しだけ、
愛おしくなった。
その夜。
スマホを伏せる。
窓の外で、
木の葉が揺れている。
カサカサ。
もう一度、
スマホに手を伸ばしかけて、
やめた。
そのまま、
窓の外を見ていた。
🌸バラード楽曲を作ってみました🌸
この文章を元に、Suno(AI)で
高音で心に響く、やわらかな歌声のバラードを作りました。
「気にしすぎ。」と、
自分を責めていた心。
でも、本当は、
大切にしたかっただけなのかもしれない。
そんな気持ちを、
一曲にしました。
大切な人のことを思い浮かべながら、
夜の静かな時間に、
よければ聴いてみてください😊
「ごめん、の前の沈黙。」
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