—若者が消える夢の国— ディズニーランドから見える日本の未来
—若者が消える夢の国— ディズニーランドから見える日本の未来
最近、若い人から「ディズニーランドは高すぎて、気軽に行けない」という話を聞いた。
そんなに?
混雑の嫌いな私は、もう十数年以上もご無沙汰だ。
ちょい、現在の価格を調べてみた。
東京ディズニーランド・ディズニーシーは変動価格制。
2026年9月の大人1デーパスポートは8,900円〜10,900円だが、10月には11,900円、さらに一部の日には12,400円まで上がる。
家族4人なら、入園料だけで最大49,600円。
車で行けば+駐車場4,000円。
家族4人で53,600円を払って、ようやく夢の国の入口に立つ。
もちろんアトラクションは基本的に入園料に含まれている。
しかし、中に入れば食事もする。飲み物も買う。お土産も欲しくなる。
人気施設を短い待ち時間で利用する有料サービスもあり、遠方からならホテル代も必要だ。
一つ一つを見れば、数百円、千円、二千円の話に見える。
しかし家族単位で考えれば違う。
ディズニーへ家族で一日遊びに行くこと自体が、かなり高額なレジャーになっている。
若者が「高くて気軽には行けない」と言うのも分かる。
ところが、運営するオリエンタルランドの2026年3月期売上高は約7,045億円。
過去最高である。
ここが商売として参考になる。
でも、気になる数字がある。
18歳未満の来園者は、2016年度の約876万人から2025年度には約672万人へ。
約200万人減った。
価格上昇は、やはり大きな原因なのだろう。
「高くて気軽に行けない」という若者の声が、わからんではない。
ディズニーは、子供の頃に夢を与え、その子が大人になっても通い、やがて自分の子供を連れて戻ってくる。
そんな長い時間をかけてファンを作ってきた企業でもある。
その入口にいる子供や若者が減ることは、10年、20年先を考えれば気になるところだ。
その一方で、ディズニーはさらに高単価へ向かう。
2028年度には日本発のディズニークルーズ🚢を開始予定。
2〜4泊程度で、中心となる客室価格は1人1航海10万〜30万円台が想定されている。
つまり、
誰にでも安く提供するのではなく、高くても払える客に、それに見合う価値を売る。
富裕層や訪日外国人も含め、客数だけを追わず、客単価を上げる方向だ。
では、これを我々中小零細企業に置き換えたらどうだろう。
ディズニーの真似をして、ただ値上げすればいいわけではない。
300円の商品を280円にして客数を追うのか。
500円でも「これなら欲しい」と思われる商品を作るのか。
もっと重要なのは、
「誰を客として、いくら払ってもらう商売にするのか」
を決めることだ。
これから一番苦しくなるのは、
安くもない。
高い理由もない。
そんな曖昧な商品や店なのかもしれない。
ディズニーの値上げは、テーマパークだけの話ではない。
客数を追うのか。
単価を上げるのか。
そして、その価格に見合う価値をどう作るのか。
私たち中小零細企業にも、その判断を迫られる時代だ。
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