雲の切れ間
雲の切れ間から、
少しだけ、
青い空が見えた。
晴れるかな。
また、
降るかな。
もう少し、
待ったほうがいいかな。
まだかな。
もう、
大丈夫かな。
空を見上げながら、
そんなことを、
何度も考えていた。
雲は、
ただ、
流れているだけなのに。
晴れるとも、
降るとも、
何も言わない。
それなのに私は、
小さな切れ間ひとつから、
この先の空を、
ずっと想像している。
少し明るくなれば、
期待して。
また雲が重なれば、
やっぱり、と、
空を見上げる。
なんだか、
不思議だった。
雲の切れ間ひとつで、
こんなにも、
まだ来ていない時間を、
考えている自分がいる。
きっと、
空は、
答えを急いでいない。
晴れるなら、
晴れる。
降るなら、
降る。
雲は、
雲の速さで、
流れていく。
なら、
私も。
まだわからない空を、
わからないまま、
眺めていてもいい。
雲の切れ間。
そこには、
答えではなく、
ただ、
少しの青があった。
それだけで、
今日は少し、
空を見ていたくなった。

