ズッキーニに謝りたい。キュウリの偽物扱いしてました。
私、この夏、60才にして、初めて「ズッキーニ」なる野菜を食べました。
今まで、ずっと距離をおいてました。
なんか、名前からして怪しくないですか?
「ズッキーニ」って。
なんか洋風かぶれの人を少しオチョックっているような、どこか胡散臭い感じがしてました。
しかも見た目は、「カチンコチンに硬くなったキュウリ」のようです。

絶対まずいに決まってるやん、と私の中ではずっと「E判定(不合格)」を下していました。
そもそも、なんでキュウリみたいな姿して、なんであんな名前を名乗ってるんや。
野菜売り場では、「私、ウリ科ですけど何か?」みたいな舐めたセリフをいわれているようでした。
心の中で「お前、ホンマはキュウリのニセモンやろ?」と軽いツッコミを入れていたのです。
ある時、転機が訪れました。
それは、noterさん(もやしさん)の記事がきっかけでした。
家庭菜園でズッキーニを育てていて、なんと「人工授粉」まで自分でしているという。
「え、そんな本気になるほどの野菜なんか?」
半信半疑でその方の他の記事も色々読んでみると、どうやら日常的にけっこう食べていて、めちゃめちゃ美味いらしい。
あんなに距離を置いていたズッキーニが、急に気になり始めました。
スーパーの野菜売り場でチラチラ見ては「いや、でもなぁ…、どうみても不味そうやもんな」とスルーしてました。
そんなある日、スーパーで特売品が見つかります。
太くて立派なズッキーニが、1本99円。
安っ!! 気づけば、あれだけ警戒していたズッキーニを2本、買い物かごに放り込んでいました。
世の中物価高やし、とりあえず少々我慢してでも食べて見たろか。
最初は、そういう軽い気持ちでいました。
さて、家に持ち帰ったはいいものの、「これどうやって食べるの?」
焼くの? 炒めるの? 生でいけるの?
色々考えてみましたが、たまたまつけたテレビの料理番組で、フライパンで炒めている場面を見ました。
よし、シンプルに真似してみよう。
フライパンに少し油を敷き、輪切りにしたズッキーニを並べます。
こんがりと美味しそうな焦げ目がつく手前で火を止め、塩コショウをササッとふりかけます。
料理の途中で、一口味見してみました。
「……なんやこれ、美味いやん!!」
一気に「B判定」まで格上げです。
外は少し香ばしく、中は想像以上に柔らかくてみずみずしい。
キュウリみたいなニガウリみたいな青臭さなんて一切なくて、油との相性も抜群な事に気がつきました。
「味付けや調理法を工夫したら、これ一気にA判定まで行くんとちゃう?」と確信しました。
それからは、色々と試し始めています。

ご飯のおかずはもちろんですが、ちょっと醤油やポン酢を垂らせば最高の「酒の肴」になることも判明しました。
今、丁度はまっているのは、油で焼いたズッキーニの上に、少しマヨネーズを乗せ、その上にとろけるチーズをさらにのせて食べる方法です。
この調理したズッキーニ、美味しいのですが油分が多いので難点です。
個人的には、カットレモンを入れた焼酎多めのソーダ割がベストマッチだと思っています。
一度ズッキーニの食感を知ってしまうと、完全にクセになります。
思えば、エリンギを初めて食べた時も同じような衝撃を受けました。
私たちは普段、
「これはこういうものだ」
「食べたことがないから、イマイチだろう」と、
勝手な先入観で自分の世界を狭めてしまいがちです。
でも、たった1本99円のズッキーニが、60歳の私の「美味しい世界」をあっさりと広げてくれました。
いくつになっても、「自分の知らなかった美味いもの」に出会えるのは最高の贅沢です。
今では、夏野菜のピクルスの一員にしたろか、ホットケーキミックスまぶして揚げたろか、なんて空想が止まりません。
ズッキーニに謝りたい。
長年キュウリの偽物扱いして、ゴメンな。
この夏、一番の収穫はあなたと出会えたことでした。
大好きになりました。
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