これは遊んでいるのか? 働いているのか?  @畑日和



毎日、雨が降ろうと風が吹こうと畑に通う。
雨の日はベジハウスの中で雨の音を聞く。
ベジハウスで聞く雨音はどんなシンフォニーより美しい。
晴れた日には野菜に水をやったり、草を刈ったり。種を蒔いたり、苗を植えたりもする。
苗が育てば芽描きをしたり、支柱を立てたり。

今日は何をしたかと言えば、コンポストに大量に発芽したスイカをポットに移植した。
全て育てるにはスペースが狭すぎる。ただ枯らしてしまうのは可哀想に思えた。
「んじゃー、どうすれば?」
ふと思い浮かんだのが、直売所で苗として売る事だった。
買ってもらえたらどの苗もスクスク育って行ける。
売れるかは分からないけど、売れなかったら友達に配ろう。

スイカの葉っぱをよく見ると虫のウンチがあった。
それは虫がいる証拠。立派な毛虫が三匹いた。
ぎっしりと植物が育てば虫はやって来る。そして、日陰になった育ちの悪い苗を選んで食べて肥料にしてくれる。
育ちがいい苗をポットに移し、何本かをコンポストに残して、そのまま育てることにした。
残った育ちが悪い物は整理した。
全て終わってふと気づく。
毛虫ちゃん用の苗を残すのを忘れた。

「まぁ、仕方ない。
次は上手にやるからね。
とりあえず、コンポストに残ったのを食べて。」

大体がそんな感じだ。

そんな感じとは…。

植物たちや虫たちを日長一日眺めて過ごす。
畑をずーっと見ていると、小さな名前も知らない小さな虫たちが無数にいる。
植物が揺れた時は、必ず何かがいる。
じーっと見ていると、静かに姿を現す。1平方cmに一体何匹の虫たち、微生物たちがいるのか考えると頭がクラクラするくらいだ。


アリが小さな幼虫を運んでいる
アリは本当に力持ち


ツチハンミョウが
何かを探して…
どうもお気に入りの土を探している
土をプリーズしてじーっと見ては次の場所へ


一年、土づくりや野菜づくりを色々試行錯誤しながらやって来た。
そしたらね。
この前借りたパーマカルチャーの本の中に、一年かけて見つけた事が全て書いてあった。
アッア〜。
草を抜かない事や、草を刈って積むと微生物が植物が必要とする養分を作る事。
草が土の水分バランスを整えてくれる事。
微生物、虫の役割、カエルや蛇や鳥の生態系バランスの役割。
でも、1年間の答え合わせは、ほぼ合格という事で良さそうだ。

んでも、ふと思う時がある。
「これは働いているのか?遊んでいるのか?」
と。
毎日、畑で遊んでいる様な気もする。
見たことのない虫や植物に話しかけたり、トカゲに話しかけると、振り返ってじっと見つめ返して来たり、
人間以外の生き物がいると、恐ろしく安心するのだ。そして、話しかけているうちに、美しい違う星に瞬間移動してしまう。
まさにそれは、遊びの感覚だと思うんだよね。


この世界の秘密はライアーゲームなんだよ。誰もがライアーゲームから降りられない。
だけど畑にライアーゲームは存在しない。
畑はただ自然そのものなだけなんだけど、全てがそこにあるんだよね。
だから、働いているでも、遊んでいるでも、どっちでもいいことなんだけどね。




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