見出し画像

夏を諦めて


今日の耳ビジnote部のお題は

ちょっとタイトル変えてみました。

夏を諦めて

諦めた夏
と迷いましたが😆



今年の夏。

私は、夏を諦めた。

海にも行っていない。
プールにも行っていない。
花火も見ていない。
浴衣も着ていない。

そして、かき氷も食べていない。

……完璧である。

何が完璧なのかは、よくわからないけれど。

昔の私なら、
「せっかくの夏なのに、何してるの!」
と、自分を急かしていたと思う。

夏祭りに行かなきゃ。
花火を見なきゃ。
どこかに遊びに行かなきゃ。

夏には、夏のノルマがあると思っていた。

ところが今年も、

暑い。

とにかく暑い。

外に出れば、汗。
ちょっと歩けば、汗。
スーパーに行くだけでも汗。

もう、夏を楽しむ以前の問題である。

「夏を楽しむために出かける」

のではなく、

「暑さから逃げるために出かける」

になっていた。

そんな私が、
今年唯一、大きく出かけた場所。

北海道。

……え?

夏を諦めたんじゃなかったの?

はい。

北海道には行きました。

目的は、朗読コンテストの参加。

必要に駆られた目的があれば、動けます😆


その記事はこちら



ついでに、旭山動物園に行ったり、神居古潭に行ったり。

レンタカーまで借りている。

夏を諦めた人の行動とは思えない。

どうやら私は、

「暑い夏」

を諦めただけだったらしい。

北海道では、ちゃんと旅を楽しんだ。

広い空を見て、
緑を見て、
動物を見て、
知らない道を走った。

そして何より、

「暑くないって、こんなに素晴らしいのか!」

と、感動した。

埼玉に戻ってきたときの、
あのモワッとした空気。

「ああ……現実に戻ってきた」

と思ったのは、
旅の終わりよりも、暑さのせいだったかもしれない。

もっとも、旭川も暑い日はあったらしいが、旅行の日程では朝晩は寒いくらいだった。



今年の夏は、
それでいいと思っている。

海に行かなくてもいい。

花火を見なくてもいい。

浴衣を着なくてもいい。

かき氷だって、
食べなくてもいい。


これはもう、
「夏を諦めた」というより、

「夏の定番メニューを一品ずつ断捨離した」

と言ったほうが近い。

でも、そんな夏も悪くない。

若い頃は、
「せっかくの夏だから、何かしなくちゃ」
と思っていた。

今は、

「したいことだけ、すればいい」

と思えるようになった。

行きたい場所には行く。

見たいものは見る。

でも、
暑い中を無理して出かけるくらいなら、

家で涼しくして、
好きな本でも読んでいる。

それでいい。

「せっかくの夏なのに」

という言葉を、
そろそろ手放してもいい年齢なのかもしれない。

夏だから海。

夏だから花火。

夏だからかき氷。

……誰が決めたんだ?

少なくとも私は、
もう従わない。

そして、今年の夏を振り返ってみる。

海なし。
プールなし。
花火なし。
浴衣なし。
かき氷なし。

でも、

北海道あり。

旭山動物園あり。
神居古潭あり。
旅の思い出あり。

なんだ。

結構、いい夏だったじゃないか。

夏を諦めたつもりだったけれど、

実は、

「こうでなければならない夏」

を諦めただけだったのかもしれない。

人生も、同じなのかもしれない。

こうしなきゃ。
こうあるべき。
今さら遅い。

そんなものを、
ひとつずつ諦めていく。

そして、

「私はこれでいい」

と思えるようになる。

それは、
諦めではなく、

自由になることなのかもしれない。

さて。

夏は、もうすぐ終わる。

私は今年、
かき氷を食べなかった。

でも北海道には行った。

だから、まあ……

今年の夏、合格。

来年はどうするかって?

もちろん、

そのとき考える。

何しろ私は、
「夏のノルマ」をもう卒業したのだ。

いいなと思ったら応援しよう!