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三題噺ショートショートvol.61_コロッケ

落語家もすなる三題噺といふものを、コジも、してみむとてするなり。

企画もの、大の苦手なのである。

どんな親しい人の企画ものでも、なかなか素直には乗れない。

私は、「ルール」とか「決まり事」とか「期限」とか「締め切り」とかという制限事項が世の中で一番嫌いなのだ。

いくつになろうが、聞かん坊の悪ガキ。それが、私、kojuroだからである。


え?落語?三題噺?ヤスシさん?

ヤスシさんの記事より

三題
①地下街
②公衆電話
③古着

心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

コジ、別名、天の邪鬼志朗あまのじゃくしろうだろ。「もし書けなかったとしても、それはそれでOK。でも、やってみなきゃ、もったいない!」なんてこと言われたら、逆に書きたくなるんじゃないの?


なんのはなしですか。

書くの?書かないの?どっちなんだいっ!



わかったよ、書くよ。書く書く。書けば良いんでしょ、リトル。それで、いいんだろ?


ブラックホールよりも重い重い重い腰を上げて、半ば自暴自棄に筆を執る。

さて。では、三題噺ショートショート「コロッケ」まいりましょうか。


昔、家が裕福ではなかったから、古着をよく着ていた。そしてそれは、いつしか継ぎ接ぎだらけになる。

昭和のあの時代。珍しくはなかった。

でも母ちゃんは裁縫が得意じゃなくて。時々、解れてくる。

練習用のユニフォームは2着、何とか先輩のお古をもらい受けたのだが。

恥ずかしくて仕方なかった。



母ちゃんは俺が連絡しないと、目いっぱい残業をしてくる。

だからどこかに穴が空いたりしたら、帰り道の公衆電話から電話する。

すると、少しだけ早く帰ってきて繕ってくれる。



それを待って洗濯、明日の準備も宿題もする。

母ちゃんには持ち帰りの仕事がある。それを晩御飯の準備と片付けの合間にこなしていく。

ふたりして夜更けまでやった。



母ちゃんは時々、地下街の精肉店でちょっと贅沢なコロッケを買って帰ってきてくれて。他愛のない話で笑いながら食べたのを思い出す。





今ではすっかり変わってしまったが。






いるはずもないのに、母ちゃんに会えるような気がして。

時に、彷徨うのである。



そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑っていた。

「コジくん、マッサー(注1)してくれたら、高級コロッケ、買ってあげるよ!」


「…」


マッサージをすると、家内は、上機嫌である。


家内が上機嫌だと、我が家は平和である。



だから。



これで、いいのだ。

三題噺なぁ…上手く書けないなぁ天皇いつまで経っても…


(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。


今日の投稿を入れて、61作。俺にしちゃあ、三題噺もけっこう書くには書いたが。これ、どこまで続くの?


いつまで書くの?




初回から一年を超え、まだまだお題を発してくれるヤスシさんとの根競べだ。


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