【人手不足の対応策を考える⑥】生産性の向上とテクノロジーの活用が生む持続可能な未来
シュウです。
9月9日、水曜日。
2030年に予測される「644万人」の労働力不足を乗り越えるための「5つのアプローチ」。
その最後を飾る第6回目、そして本シリーズの最終回となる本日は、「生産性の向上とテクノロジーの活用(省人化・高度化)」について深掘りしていきたいと思います。
これまでの5回にわたり、
❶働く女性の活躍
❷シニア層の雇用促進
❸外国人材の参画
❹障害者雇用
について考えてきました。
そして一人ひとりのキャリア自律や多様性、「縁」を大切にする価値観にも触れることで、それぞれののテーマにおける気づきがありました。
最後となるのは、これらを足元から支え、持続可能なものにするための「テクノロジーと生産性」の力です。
現代社会において、避けられないデジタル化について、どの様に向き合っていくのかを、考えていきたいと思います。
1. 「人手不足」の本質は、頭数の問題ではない
日本の多くの企業や現場で叫ばれている「人が足りない」という深刻な叫び。
しかし、その本質を冷静に見つめてみると、単に「働く人間の数が物理的に減っている」ことだけが原因ではありません。
①毎日繰り返される膨大な手作業のデータ入力や、非効率な社内手続き
②特定のベテラン社員の頭の中にだけノウハウが依存し、誰もがその業務に縛られている状態
③ 「昔からのやり方だから」という理由で続けられている、アナログな情報共有
こうした「構造的なムダや属人化」を放置したまま、ただ「人を増やしてほしい」と願っても、限りある労働力の中では簡単ではありません。
僕たちが向き合うべきは、頭数を揃えることではなく、「テクノロジーやシステムの力で業務のあり方を根本から再設計し、省人化と高度化を同時に進めること」に他なりません。
デジタルを自動化させるためには、これまでやってきたことをシンプルなルールへと落とし込んでいく必要があります。
コンピューターは、基本二進法、0か1かと言う判断で動いていますし、AIが得意な分野はもちろんありますが、我々が効率すべき単純な作業は、決して属人化してはいけない領域になります。
このデジタルによる自動化、効率化と言うのは、仕事における根本的な「ムリ・ムダ・ムラ」をなくすために非常に効果的だと思っています。
2. 商社営業部の激務の現場で実感した「テクノロジーの本当の役割」
以前、商社の営業部で営業担当として、日々激務による多忙な日々を経験したことがありました。
日中は外回りで、夕方にオフィスに戻ってからがようやくデスクワークが始まります。
月に一回は国内外への出張もあり、とにかく頭の中は「忙」の言葉で埋め尽くされていました。
ご存知の通り「忙」は『心を亡くす』と書きます。
忙しくて時間がないと、仕事においては「ムリ・ムダ・ムラ」が生まれ、人間関係においても本来なら普通に発せられる「優しさ」さえも失われ、チームワークが崩れてきてしまいます。
だからこそ、どの職場にもムダな忙しさは取り除かないといけないのだと思います。
その有効な手段の一つとして、デジタルの活用があります。
15年前の大怪我により営業の第一線から退き、バックアップの役割となり、大規模な基幹システムの刷新や業務プロセスの見直しに向き合ってきた中で、僕が痛感したのは「テクノロジーは、人間を追い詰めるものではなく、人間を解放するためのものである」ということです。
例えば、
これまで何時間もかかっていたルーティン業務や集計作業をシステムやプログラミング・RPAで自動化し、数分に短縮する。
紙や口頭でバラバラになっていた情報をデータベース化し、チーム全員がいつでもどこでもアクセスできるように可視化する。
こうして生まれた時間と精神的な余裕(脳のメモリ)は、機械には絶対に代替できない「目の前の人と向き合う時間」「新しい価値を生み出すための深い対話」「仲間への共感(エンパシー)を持ったサポート」にほかならないと信じています。
3. 「温かい血の通ったDX」とキャリア自律の融合
テクノロジーやAI、省人化の波は、これからも驚異的なスピードで加速していきます。
ともすれば「機械に仕事が奪われるのではないか」という不安ばかりが先行しがちです。
しかし、人間中心の視点を忘れない限り、テクノロジーは私たちの可能性を何倍にも広げてくれる最高の相棒になると信じています。
テクノロジーが担う部分
定型業務、データ処理、情報の整理・自動化(効率化・省人化)
人間が担う部分
ビジョンを描くこと、複雑な課題の意思決定、そして相手の心に寄り添うキャリア支援や対話(高度化)
女性やシニア層の経験知、外国人材や障害のある方々の多様な視点、そしてリスキリングによる大人の学び直し。
これらすべてのピースが、最先端のITやDXの仕組みとうまくかみ合ったとき、組織は単なる「人手不足の補填」を超えて、誰もが自分らしく働き続けられる強い組織をつくることができます。
5つのアプローチを越えて、未来へ
全6回にわたってお届けしてきた「人手不足の対応策を考える」シリーズ。
高齢化や人口減少という大きなうねりの中にあっても、僕たちは絶望する必要は無いと考えています。
むしろ、この変化をきっかけとして、これまでの硬直した働き方や組織のあり方を見直し、よりお互いを尊重し合える社会へとアップデートしていく絶北のチャンスなのだと確信しています。
「今日一日だけは頑張る」。
その小さな一歩と、テクノロジーと人同士のコミュニケーションによる工夫の積み重ねが、やがて未来の素晴らしいキャリアと社会を創り上げていく。
長きにわたりこのシリーズに付き合っていただき、本当にありがとうございました。
これからも、「人手不足」という社会問題に対して、正面から解決できる様に尽力していきたいと思います。
目指すは「ソーシャルビジネス × キャリアコンサルタント」です。
いきなり大きなことをするのでは無く、まずは目の前の組織やコミュニティに対して、自分に出来ることで、役に立てるモノを磨いていけたらと考えています。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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