三題噺ショートショートvol.70_決意
落語家もすなる三題噺といふものを、コジも、してみむとてするなり。
企画もの、大の苦手なのである。
どんな親しい人の企画ものでも、なかなか素直には乗れない。
私は、「ルール」とか「決まり事」とか「期限」とか「締め切り」とかという制限事項が世の中で一番嫌いなのだ。
いくつになろうが、聞かん坊の悪ガキ。それが、私、kojuroだからである。
え?落語?三題噺?ヤスシさん?

今週の三題
1.ファミリーマート
2.メトロノーム
3.大型連休
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、別名、天の邪鬼志朗だろ。「もし書けなかったとしても、それはそれでOK。でも、やってみなきゃ、もったいない!」なんてこと言われたら、逆に書きたくなるんじゃないの?
なんのはなしですか。

わかったよ、書くよ。書く書く。書けば良いんでしょ、リトル。それで、いいんだろ?
ブラックホールよりも重い重い重い腰を上げて、半ば自暴自棄に筆を執る。
さて。では、三題噺ショートショート「決意」まいりましょうか。

覚は、学生時代には鍛えていたが。引退すると一気に太り。そのまま社会人になり、気付くと定年を迎え、何とか再就職をすることができた。
ずっと思っていたのだ。そろそろ身体を鍛えようと。
9月の大型連休。ここを、ひとつの区切りにしよう。予め24日、25日は年休を申請し。夢の九連休からジョギングを始め、毎日続けると決めた。
18日、残業だった。
帰り道。疲れ果てファミリーマートでビール500ml缶2本とスパゲティナポリタン大盛りを買い、爆食いして寝てしまった。
翌朝、トイレから戻るとき、ベッドの横に常に防犯用に置いていたバットに躓き、ピアノに頭をぶつけ、気を失ってしまった。
…覚は、走っていた。タッ、タッ、タッ…
気付くと、メトロノームがカチカチとリズムを刻んでいた。
覚は、思った。
今日は、まあ、いいだろう。明日からで、いいじゃないか…。
覚は、月曜日の満員電車に揺られながら決意した。
冬休みから始めよう。ジョギングを。
今度こそ、本気だ。

そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑っていた。
「コジくん、マッサー(注1)してね。ジョギングなんてしなくていいから、マッサーね、マッサー!」
「…」
マッサージをすると、家内は、上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。
今日の投稿を入れて、70作。俺にしちゃあ、三題噺もけっこう書くには書いたが。これ、どこまで続くの?
いつまで書くの?
初回から一年を超え、まだまだお題を発してくれるヤスシさんとの根競べだ。

